脂肪組織は、人体で最大の内分泌臓器であると先日のブログ『
肥満と生活習慣病』でお話しましたが
脂肪細胞が分泌するホルモンは、生活習慣病を起こすような悪玉なものだけでなく
善玉のものもあります
その代表がレプチンというホルモンです
レプチンはエネルギーの取り込みと消費の制御に重要な役割を果たすペプチドホルモンで
食欲と代謝の調節を行っており、血液中にレプチンが流れ出して
血中のレプチン濃度が上がると、脳に対して「お腹いっぱい」という満腹信号を発信します
レプチンは、脂肪組織自体にも働きかけて
エネルギー代謝の増大、つまり「カロリーをエネルギーとして燃やしなさい」という指示も出すという
ダイエットに励む方には夢のようなホルモンです
ちなみにレプチンの満腹信号は、食事を始めて20~30分経ってから分泌されるため
早食いをしてしまうと効果が半減します
体内に脂肪が増えていくと、レプチンは「役割が終わった」といって減っていくのではなく
脂肪と一緒になって増えていきます
これは、一見すると良いことのようですが、レプチンが働きかける脳の容量は変わらないので
レプチンは飽和状態になっていきます
そして、レプチンが多くなりすぎて、脳が麻痺をしてしまい
レプチンが効かなくなった状態、いわゆるレプチン抵抗性という状態になってしまうのです
満腹信号が出なくなってしまうので、いくら食べても満腹にならず
いつまでも食べてしまうことになり、次々と脂肪が溜め込まれていってしまうという
悪循環になっていくのです
レプチン抵抗性による肥満の人が、減量に取り組み、脂肪が2~3%減ったとすると
レプチンの量は20%も減ってしまいます
ところが脳は、いままでレプチンが飽和状態だったのですから、急にレプチンが減ってしまうと
ものすごい空腹感に襲われることになるのです
そして、ついに我慢が出来ずに、大食に戻ってしまうという
いわゆるリバウンドと呼ばれる状態を引き起こしてしまうのです
ですからせっかく分泌されているレプチンと上手に付き合い
内分泌器官である脂肪細胞に負担をかけるような急激なダイエットは控えて
ダイエットに取り組むことが重要です
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