・ホルモンの種類
① ペプチドホルモン(たんぱく質主体のホルモンで、期待する感情で分泌が影響を受けるホルモン)
現在、発見されているホルモンの70%はペプチドホルモンである。
細胞膜にレセプターがあり、その信号が細胞内に伝達され、酵素活性が起きることにより、生理的反応を引き起こす。
② アミン型ホルモン(構造にアンモニア化合物の総称であるアミンを含むホルモン)
細胞膜にレセプターがあり、その信号が細胞内に伝達され酵素活性によって、生理的反応を引き起こす。ビタミンも全てアミンである(Vita-amin)。
③ ステロイドホルモン(コレステロールを材料にするホルモン)
レセプターが細胞内にあり、直接細胞に進入し核の中の遺伝子(DNA)に影響を与え、新たなたんぱく質や酵素の合成を促すため他のホルモンよりも反応が強くなります。
細胞膜はたんぱく質と脂質の二重膜でできており、ステロイドホルモンも似た構造であるため、細胞内に入っていけます。
エストロゲン(女性ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)、テストステロン(男性ホルモン)、コルチゾール(副腎皮質束状層ホルモン)、アルドステロン(副腎皮質球状層ホルモン)などがあります。
ドーピングで使われるステロイドホルモンは、男性ホルモンで筋肉を増強させることを目的としている。
また抗炎症作用を持つものもあるため、傷口に塗布する軟膏の成分としても使われる。
・内分泌器官
代表的な内分泌器官として、脳下垂体(周りを新皮質に囲まれており感情の影響を受けやすい器官で、情動によって働きが活性化します。感情と情動は、それによって身体反応が起こるかどうかがその違いです)、甲状腺、副腎(ストレスと関連があり、副腎を取り出してしまうと、人は2時間と生きていけないと言われています)、膵臓、卵巣、精巣があります。
ホルモンはこれらの器官で生産され、血液によって全身に運搬されます。
レセプターを持つ標的器官に働きかけることで代謝を促進または抑制されます。
肝臓はいくつかのホルモンを不活化し、腎臓はそれらを尿中に排泄する役割を持つが、冷えに弱い臓器であるため、冷え性ではホルモンの作用の調節がうまくいかず、様々な症状が出ることがあります。
・エステティックに関連の深いホルモン
① 成長ホルモン:入眠1時間後に下垂体前葉より分泌し、眠りが深いほどたくさん分泌される。*深い睡眠(δ波)のためには、入眠前の30分のα波が必要です。
人間が期待したときに出る期待波という脳波が、分泌を促すと言われています。
あらゆる細胞にレセプターがあり、代謝の促進、たんぱく質の合成を高めます。
日々分泌量が異なり、日中の刺激量(肉体的、精神的)によって夜の分泌量が変化します。
この分泌量の影響を受けて、睡眠中に代謝活動(エネルギー代謝、形態代謝、機能代謝、新陳代謝)が行われます。
すなわち、分泌量が高くても十分な睡眠時間が少ないと、作用が低下します。
覚醒すると、代謝は抑制されます。
また睡眠前のイメージデータに基づいて、その部位の対して働きかけるが、加齢とともに分泌量が低下します。
分泌量が減少すると、体脂肪の増加、筋肉量や骨量の減少、基礎代謝低下、皮膚の乾燥、免疫系の衰退が起こります。
② 甲状腺ホルモン:新陳代謝を司るホルモンで基礎代謝率を上昇し、酸素消費量を上げます。
全身にレセプターがあり、神経系の成長を促進します。
1. 代謝促進(細胞の働き):たんぱく質、炭水化物、脂質
2. 生体(神経)の発育、成長の促進
3. 体温の上昇
4. 血液中のカルシウム量を調節する(精神安定)
カルシトニン(甲状腺傍濾胞細胞より分泌):血中カルシウム濃度を低下
パラソルモン(上皮小体より分泌):血中カルシウム濃度を上昇
カルシウム濃度が一定では、体内を7.35という弱アルカリに保つことができます。
弱アルカリでは、精神が安定しますがストレスなどで体が酸性化していると精神は不安定になります。
日本は他の国に比べて、土地にミネラルが少なく、小魚や海藻といった食事で摂るしかありません。一日のカルシウム摂取基準は、昭和の頃は600㎎でしたが、現在では700㎎になっています。すなわち現代は昔に比べて、日常生活で体が酸性化しやすくなっているといえます。
視床下部からのTSH放出ホルモン(TRH)によって、下垂体から甲状腺刺激ホルモ
ンが分泌され、血中経由で甲状腺に運ばれることで、甲状腺ホルモンが分泌されます。
エネルギー代謝が増す状況(寒冷環境、低血糖、高地、妊娠)なども甲状腺ホルモ
ン分泌に影響を与えます。
③ 性ホルモン:コレステロールが材料のステロイドホルモンで、生命力と美意識で活性。
レセプターが細胞内にあり、直接細胞に進入し核の中の遺伝子(DNA)に影響を与え、新たなたんぱく質や酵素の合成を促すため他のホルモンよりも反応が強くなります。
・男性ホルモン(アンドロジェン):精巣でつくられる
1. たんぱく質合成の促進(筋肉の形成)
2. 皮脂の分泌促進
3. キメが粗くなる
4. 体温、血圧の上昇
5. 精子の生成
・女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン):卵巣でつくられる
卵胞ホルモン(エストロゲン)
1. 皮下脂肪の発育促進
2. 皮脂の分泌抑制
3. キメ細やかな肌にする(うなはたけ)
4. 思春期に女性生殖器の発育
黄体ホルモン(プロゲステロン)
1. 内膜を膨潤し、妊娠可能にする
2. 組織内に水分を滞留させる(うるおいのもと)
3. 皮脂分泌の促進と角質肥厚(男性ホルモンに類似)
エストロゲン、プロゲステロンは同じく卵巣から分泌されますが、それぞれ分泌量や時期が異なります。生理が始まった時を1日目として28日の周期があります。
その中には、卵巣周期として、卵胞期、排卵、黄体期があります。
卵胞期(1~14日目頃):生理が始まると、脳から卵胞刺激ホルモンが放出され、卵胞(卵子を包む細胞のこと)が大きく成熟し、そこから分泌されるエストロゲンの値が増えていきます。エストロゲンは子宮内膜の肥厚、卵胞の発育、膣上皮増殖を促します。
排卵(14日目頃):脳は、ホルモンに対するフィードバックシステムを持っており、ある一定のエストロゲン値になると、卵胞が十分に成長したと捉えて、生理周期14日目頃に黄体形成ホルモンを大量に分泌させます。(LHサージ)これにより成熟した卵胞から卵子が放出される排卵が起こり、体温が低下します。
黄体期(14~28日):排卵した後の卵胞は、黄体となり、黄体形成ホルモンによって黄体からプロゲステロンの分泌が促され、受精卵が着床しやすい状態をつくると共に、排卵抑制、体温の上昇が起こります。黄体は徐々に成熟し、一定期間が経過すると退縮して、白体となります。
その他の周期として、子宮内膜周期(月経周期)があります。
月経周期は、月経期、増殖期、分泌期に分かれ、月経期と増殖期は卵巣周期の卵胞期に、分泌期は黄体期にそれぞれ対応しています。
月経期:子宮内膜の脱落によって膣から出血が起こり、出血期間は平均5日で出血量には個人差があるものの、平均35mlと言われています。
増殖期:第5~6日目頃から、卵胞の分泌するプロゲステロンの作用により、子宮内膜が増殖します。
分泌期:排卵後、黄体の分泌するプロゲステロンの作用により、子宮内膜の分泌腺が活発となり、受精卵が着床しやすい状態となります。受精、着床が起こらないと黄体は退化し、プロゲステロンの分泌が低下して、再び月経周期が始まります。
新しい命をつくるにはエネルギーが必要で、生命力が無ければ性ホルモンの分泌は悪くなってしまいます。ストレスが強く自分の生命力を保つことで精いっぱいという時には、体は安全策として生理を止めてしまいます。
欲望、愛情が性ホルモンの分泌に重要な役割があり、欲しいものがある、やりたいことがある、欲望に近づいているという感覚楽しいから生きながらえたいと思う気持ちが生命力にあふれている状態です。
欲望や愛情、すなわち生殖と美意識(美容)は同じホルモンでコントロールされています。
植物が、美しく良い香りの花を咲かせて、虫を呼び寄せ、それを介して種の保存をしているのと同じように、ヒトも美しく、生命力の高い健康的な人を繁殖能力が高いと本能的に思っているのです。・
生理学的に見て、女性の腰回りが最も美しく見えるのは、ウエストとヒップの比率が7:10になっている時だそうです。
これは、アメリカ人の研究者が57の民族に対して統計をとって判明したもので、圧倒的に7:10が選ばれていたそうです。
ホメオスタシスが高く、自律神経、ホルモン系が正常に働いていると、自然とこの比率に近づくと言われています。
そのため、ホメオスタシスに気を配ることは、色々な面で美容に関わっているのです。
④ 副腎皮質ホルモン:ストレスに対して体を守るため、抵抗するホルモン
1. たんぱく質、脂肪を糖質に変える(糖新生:グルコース、アミノ酸、乳酸からグルコースを生成する)
2. 抗炎症作用
3. 体液の濃度を一定に保つ
4. メラノサイトをコントロールする
5. 性ホルモンの分泌
・ホルモンの分泌を促進するには
①分泌器官が正常であること
身体機能は鍛えれば、より活性化するが、使わなければ退化します。
3か月使わないと退化が特に進行する。また、脳と男性の精巣以外の内分泌器官は温めると機能が高まります。女性でかかとが冷えている場合は、骨盤内の臓器が冷えていることの指標となる。かかとを温めるには、動脈が体表の表面を走っている足首を温めることが有効です。
②ホルモンをつくる材料が身体にあること
食事の重要性(46種類の栄養素摂取、1日30品目)
たんぱく質:ペプチド
脂質:コレステロールはステロイドホルモンの材料
ミネラル:代謝時に必要、ブレインコードの伝達に関与
*ブレインコード:脳内言語のことで、ホルモンの前駆体などの刺激は、右脳の前頭葉で起こる感情によってブレインコードが作られ、生成がコントロールされます。
大脳新皮質でブレインコードが作られ、その刺激が旧皮質に伝達されることで、そこからホルモンを含むケミカルコード、ニューロコード(自律神経)が全身に伝わります。
すなわちホルモンの前駆物質は感情(電気信号)で、その時に何を思うかによって波長が変わり、分泌されるホルモンも変わるということです。
糖質:脳のエネルギー源はブドウ糖のみ、脳で消費しないと脂肪として体内に貯蔵
水:ホルモンの代謝(形成、分解)に必須
1.加水分解
2.ペプチド結合
③体温環境と体循環の活性
ホルモンは血液によって運搬される。
④湧き上がる情熱とイメージ力
イメージは脳内では予定となり、身体反応が起こることで自律神経、ホルモンに影響を与える。
⑤ ストレスフリー
ストレス(ディストレス)は、視床下部に伝達されホルモンのアンバランスを引き起こす。
ストレスによって血管が収縮することで、ホルモンの運搬が隅々までスムーズにいかなくなる。
パワープレートは筋力アップと血管拡張作用で自律神経を刺激し
冷えにくい体を作るとともに、ストレスホルモンを減少させ
女性ホルモンの正常な分泌をサポートします!