活性酸素とは文字通り活性化された酸素のことで
フリーラジカルとも言います
空気中の酸素はO2の状態で安定していますが
活性酸素はマイナスの電子を持っているため
自分が安定しようとしてプラスの電子を持ったものと反応しようとします
反応すると相手の電子を引っこ抜いてしまうので
引っこ抜かれた方は障害を受けてしまいます
この活性酸素が良い方向に働く例としては、体内に入り込んだウィルス、細菌、カビなどを退治し
感染症にならないように防いでくれています
しかし喫煙やストレスなどで必要以上に活性酸素ができてしまうと
逆に正常な細胞、細胞膜、さらにはDNAを攻撃し、傷つけるような行動をとります
また脂質をも酸化させてしまうので、過酸化脂質ができ
様々な病気(アトピー、白内障、心筋梗塞、がんなど)を誘発します
従って、肥満(脂質異常症)は過剰な脂肪が過酸化脂質をつくられるリスクを高めるために
高血圧と共に影の殺人者とも言われるのです
・活性酸素の種類
1. スパーオキシドアニオン
人間の体内で最も大量に発生する活性酸素です
しかし、他に比べると反応性が低く、体に与える影響も少ないと考えられています
電子や水素原子のやり取りが進むことで
ヒドロキシラジカルなど、毒性の強い活性酸素に変化する可能性があります
酸化力が非常に強く、寿命は10万分の1秒です
2. 過酸化水素
過酸化水素の電子は全てペアになっているため酸化力は強くありませんが
わずかなきっかけで2つに分かれ、非常に強力なヒドロキシラジカルになってしまうということと
寿命が長いという問題があります
3. ヒドロキシラジカル
活性酸素の中でも最も反応性が強く、酸化力も強いのがヒドロキシラジカルです
脂質、糖質、たんぱく質など近くにあるあらゆる化合物と反応してしまいます
つまり、体内への影響が最も強い活性酸素であると言えます
ただし、反応性が強いため、特に体内に影響を及ぼさない化合物と反応し
無害な物質となって排出されることも多くあります
ヒドロキシラジカルはスーパーオキシドアニオン、過酸化水素から発生し
体内で直接酸素から生成されることはありません
反応が早いため、寿命はわずか50万分の1秒ほどです
4. 一重項酸素
電子そのものは全てペアになっていますが、酸化力が強いのが特徴です
しかし体内でこの酸素がどれくらい生成されているのか
また、何らかの危害を加えているのかについては、はっきりとわかっていません
・活性酸素を除去するSOD酵素
私たちは呼吸によって酸素を体に取り込み
細胞内のミトコンドリアでエネルギーを生み出していますが
取り込んだ酸素を100%は使いきれずに約2%が余ってしまいます
それが活性化することで活性酸素が発生する言われています
その他、排気ガス、化学薬品、農薬、水道水のトリハロメタン
食品添加物、放射線、紫外線、喫煙、ストレス、怒り、不安、恐怖などの
激しい感情、暴飲、暴食などでも発生します
ですから活性酸素は、起きている時でも寝ている時でも常時発生しているのです
このように常に発生しているにも関わらず、障害を受けないのは
この活性酸素を取り除く酵素であるSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)が
働いているからで、その中和のスピードは1秒間に9万個といわれています
中和した結果、活性酸素(SO)は除去される代わりに
他の種類である過酸化水素が発生します
この過酸化水素は弱い活性酸素ですが、寿命が非常に長く
身体の中を動き回り、それと同時に1価の銅イオンまたは2価の鉄イオンにぶつかると
最強の活性酸素であるヒドロキシラジカルに変化します
しかし、このヒドロキシラジカルの基となる過酸化水素を除去する酵素もヒトは持っており
それがカタラーゼやグルタチオン、ペルオキシダーゼで、過酸化水素を水に変えてくれます
このようにヒトは、活性酸素をうまくコントロールできるようなシステムを持っていますが
SODという酵素は20歳を過ぎると急激に減少することが分かっています
これは成人病年齢と比例しており
SODが少なくなることと密接な関係があることを示しています
・活性酸素の発生原因
1.ストレスを感じたとき(活性酸素発生の最大の原因)
2.煙草を吸ったとき
3.アルコールを飲んだ時
4.スポーツや激しい運動などで、酸素の消費量が増えたとき
5.電磁波を浴びた時(携帯電話、電子レンジ)
6.紫外線を浴びたとき
7.医薬品、食品添加物、制がん剤等の化学物質が入った時
8.病原菌が入った時
9.レントゲンなどで放射線を浴びた時
10.工場の有毒ガスや車の排気ガスを吸った時
・環境汚染がSODをさらに消費
最近の環境汚染は、私たちの体内にある貴重なSODを
さらに消費させてしまうことが明らかになっています
フロンガスによるオゾン層の破壊で紫外線量は増加し、農薬、殺虫剤、食品添加物
窒素化合物など多くの環境汚染物質によって
異常なまでに活性酸素が作られる環境になってきているのです
そのため活性酸素は、体内にあるSODの量だけでは排除できないほど大量になっており
現代の病気の90%以上に活性酸素が関与していると言われています
健康を維持していくには、日ごろから活性酸素を除去する抗酸化食品を積極的に摂ることを
習慣づけていく必要があります
・活性酸を補う抗酸化食品
SODは年齢と共に減少してしまいますが、SODと同じように活性酸素を消してくれる物が
食品として存在します
代表的なものとしてビタミンC、ビタミンE、ベータカロテン、フラボノイド、ポリフェノール
カテキンなどがあり、ほとんどの野菜にこのような成分が含まれています
量の多い少ないはありますが、あまり気にすることはありません
この野菜はビタミンCが多いからといって、その野菜ばかりを食べるよりも
バランスよく色々なものを食べる方がより健康的です
また一方で、ミネラルはそれ自体抗酸化物質ではありませんが
体内で別の抗酸化システムに不可欠なものがあり
セレン、鉄、マンガン、銅、亜鉛などが挙げられます
カタラーゼは鉄を必要とする酵素、グルタチオン、ペルオキシダーゼはセレンを必要とする酵素で
鉄亜やセレン、たんぱく質が足りなければ、これらの酵素は生合成できません
ビタミンだけでなくミネラルもしっかりと補給しておきたい栄養素です
ただ、最近の野菜は昔に比べて栄養素がかなり低下してきていると言われています
農薬、化学肥料、酸性雨などにより、土壌が痩せてしまっているので
栄養素の量と活性力が失われてしまっているのです
できるだけ新鮮なもの、ハウス栽培ではなく
露地物など少しでも活性力のあるものを食べることが重要です
・抗酸化物質と単品摂取の弊害
天然の抗酸化物質であっても、気を付けなければならないことがあります
例えば、ビタミンCが活性酸素を除去するからといって
ビタミンCを仇のように飲んでいると、逆効果になると言われています
ビタミンCの血中濃度が高くなると、かえって活性酸素が発生してしまうのです
これを防ぐには、同じく抗酸化ビタミンであるビタミンEを摂ることでこのような害はなくなります
これはビタミンEだけを摂っても同じように活性酸素が増えてしまうので
抗酸化物質は単品で摂るよりも、なるべく多くの種類を摂ることが重要なのです
・抗酸化物質の相乗効果
抗酸化物質は、活性酸素に対して単独で戦いますが
チームを組んでお互いを元気づけるような作用も持っており
ビタミンCやEは、セレンと共にベータカロテンの効果を高めます
補酵素であるQ10(CoQ10)は、ミトコンドリア中で作用し
エネルギーの移動作用を助け、ビタミンEを再生させる働きがあり
ビタミンEと共にCoQ10は活性酸素からミトコンドリア膜を保護しています
また、α‐リポ酸はビタミンCを再生し、ビタミンCはビタミンEを再生させています
このように各抗酸化物質は、チームを組んで相乗効果を高めているのです
〈がんの発生原因とそのしくみ〉
がんは、正常細胞が突然変異してがん細胞に変わる
放射線、紫外線、化学汚染物質、たばこ、ストレスなどが原因で活性酸素が発生し
正常細胞を傷つけます
繰り返し正常細胞が傷つけられるような状態が長く続くと
いつか突然がん細胞に変わってしまいます
まず、異物(放射線、紫外線などの発がん性物質)が入って
がん化する第一歩を細胞のDNAに刻印し
そうすると、発がん性の異変を起こした細胞が生まれてしまうのです
さらに刺激を続けると、促進因子が活性化され、異常細胞がどんどん増えていきます
しかし、促進因子の投与を止めると、腫れが引いて元に戻ります
生物の歴史の中で、陸に上がった生物たち、それまで有害であった酸素を
ミトコンドリアを使って非常に効率の良いエネルギー源として
使うことができるようになりました
パワープレートは酸素を使ってエネルギーを生み出すミトコンドリアを増やすという
研究データが出ています
私たちのエネルギーの発電所であるミトコンドリアを増やして
健康な体をつくっていきましょう!
食物繊維は、糖質やタンパク質のように
一定の構造を持った物質に対して与えられた名称ではなく
脂質と同じようにある共通の性質を持つ物質に与えられた言葉です
定義としては、人の消化酵素では加水分解されない食品中の難消化性成分の総体
ということになります
代表的なものとしては、植物に含まれるセルロース、ペクチン、動物に含まれるキチンなどがあります
食物繊維には2つのタイプがあり、水に溶けにくいタイプと溶けるタイプに分かれます
1. 不溶性食物繊維(IDF:water Insolble Dietray Fiber)
植物の細胞壁を作っている成分で、主に穀物ではリグニン、セルロース、ヘミセルロース
など糖がたくさんつながった構造で水に溶けません
2.水溶性食物繊維(SDF:water Soluble Dietary Fiber)
食物の細胞の中に貯蔵され、食物が分泌する成分にも含まれます
果物やニンジンなどの野菜に多く含まれるペクチンやこんにゃくに含まれるマンナン
海藻類に含まれるアルギン酸などが知られています
やはり糖がたくさんつながっていますが、構造の違いで水溶性という特徴があります
・SDFはIDFよりも効果が大きい
IDFは、水分を吸収して便を柔らかくし、消化管を通過する時間を短くします
SDFはIDFよりさらに水を吸収して膨らむので、腸壁を刺激して動かすだけでなく
保水力が優れているためより強い効果を示します
また、SDFは胃内滞留時間が長く、耐糖能の改善、インシュリン分泌の節約
コレステロール吸収の低下、体内コレステロール濃度の正常化をもたらす作用があるため
IDFよりもさらに多く摂ることが望ましいとされています
理想的な摂取バランスとしては、不溶性と水溶性を2:1の割合で摂ることで
不溶性が便のかさを増して、水溶性が軟らかくしてくれます
・日本人の摂取量は減少傾向
食物繊維とは、つまりは消化されないものであるため
消化されないものを多く食べるというのは非効率と考えてしまいがちですが
実はそうではありません
食物繊維を摂ると、適度な水分に富んだ便が大量にできます
腸の中で不必要に滞留することなく、食べたものは約24時間で体外に排出されます
この間にコレステロールや余分な糖、発がん物質などを吸収し
体内に吸収されるのを防ぐとされています
従って、ダイエットや生活習慣病の予防には理想的な役割を果たしているのです
しかし、最近では食生活の欧米化で肉や乳製品の摂取が増え
食物繊維の摂取量は減ってきています
ちなみに日本人の1日当たりの食物繊維摂取量は
昭和30年(1955年)に22g、昭和60年には17.3gと23%も減少し
現在では15g程度まで減っていると報告されています
・食物繊維の目標摂取量
目標摂取量は一日当たり20~25g、カロリーで言うと1000kcalあたり10gという計算になります
ただ、年齢や摂取する食物繊維の種類、ほかの食物の種類と量
排便習慣、生活習慣の違いによっても摂取量は変わってきます
アメリカでは便量や消化管通過時間を正しく保つために
1000kcalあたり10~18g、1日当たり20~30gが望ましいとされています
私たちが良く口にする食べ物で考えると
ひじき、ごぼう、ホウレンソウ、グリンピース、リンゴなどに線維が多く含まれています
・食物繊維の不足は便で分かる
食物を体内で消化していった残りが便として排出されます
この残りのもととなるのが、消化液で分解されない食物繊維なのです
そのため、繊維分を多く含んだ食物を摂ると、便の量も増えることになります
また食物繊維には保水性とゲル形成能という特性があり
これが便の量を増やし、便の硬さを正常にし、便の形が大きく柔らかくなります
逆に繊維の少ない便は保水力がないために、硬いものになってしまいます
そのため大腸でもスムーズに便を押し出せず、停滞が起こって便秘になってしまうのです
このように食物繊維には、消化されにくいがゆえに私たちの体に様々なメリットがあるのです
15分で一般的なジムトレーニング1時間に相当する運動量を確保できるパワープレートと
このような食生活の改善を行うことで、忙しい方でも健康にダイエットを行うことができます