HOME > パワープレートWEB講座 > 

症例

症例

カイロプラクティック症例 -PMS 月経前症候群-

29歳女性の症例です 

中学生の頃から生理痛がひどく、月経が始まって2日間は

痛み止めを飲まなければ仕事ができないという状態でした 

最も痛みを強く感じる部分は、右下腹部で腰から下が冷えやすく、浮腫みやすいということでした

 〈検査と評価〉 

まず、腹部内臓に何かしらの病理的な問題が無いかのスクリーニング検査を行い

禁忌症がないことが確認できたため、カイロプラクティック検査に移りました

姿勢検査では、背部の湾曲が減少し、フラットになっており

腰部は湾曲に過剰になっている状態でした 

hyperlordosis.jpg


横から見たときに人の体には本来、生理的湾曲という3つのカーブがあり

そのカーブがあることによって、重力の負荷を分散させ体を守っていますが

この方のように一つのカーブが減少していると、体、特に筋肉にかかる負荷が増え

逆に湾曲が過剰になった部分は関節に負担がかかりやすくなります 

また普段立ち仕事で、片脚に体重をかけて立ってしまうことが多いということもあり 

前述の過剰な湾曲と相まって骨盤や腰の関節に歪みが生じていました 

これらの部分から出ている神経は、子宮や卵巣にも分布しているため

重要な治療ポイントになります 


ANS2358.jpg

*子宮の筋肉を動かしたり、痛みなどの感覚を伝える神経は、多数の神経細胞が含まれており

子宮膣神経叢、傍子宮頸神経節(フランケンホイザーの神経節)と呼ばれています 

そして子宮、子宮底の痛みは、 腰内臓神経(交感神経)を経て第10胸髄から第1腰髄に達し

子宮頸の痛みは骨盤内臓神経(副交感神経)を経て第1、2仙髄に入ります

autonomic35.jpg
 

その他、骨盤や腰椎の生理的湾曲に関わる腸腰筋の強い緊張と

股関節の可動域制限も見られました 

過剰な前弯は、内臓を下方に圧迫し、股関節の可動制限は

筋肉のポンプ運動の低下によって内臓周りの血流が悪くしてしまう可能性があります 

internal iliac artery.jpg


*子宮、卵巣に分布している動脈は、腹大動脈の枝である卵巣動脈と

内腸骨動脈の枝である子宮動脈が分布しています 

静脈は卵巣静脈、子宮静脈です これらの血管は大腰筋の前面を下行して行くため

筋の緊張や他の臓器による圧迫で血流が阻害されてしまう可能性があるのです 

 〈治療〉 

検査結果から以下の2つのポイントを柱にして治療していきました 

1.痛みに関わる神経が分布している腰と骨盤の歪みを調整することで

背骨全体にかかる負担を軽減するとともに、過剰な痛み刺激を抑える 

2.過剰な緊張を起こしている腸腰筋を緩め、股関節の可動性を回復することで

前弯を緩和して、内臓周辺の血流を改善し、発痛物質の代謝を促す 

その他、前弯を抑制する腹直筋がうまく使えていなかったため、エクササイズを処方しました


adjustment.jpg
 

*体温の低下は、痛みの感受性を高めてしまうため、注意が必要です 

平熱は、36.4度と決して低いわけではありませんが

これは脇の下で測った温度で体の深い部分の体温である深部温は

通常、脇の下で測った温度+1度が正常ですが

この方の場合、深部体温は低くなってしまっているのかもしれません 

そのためにも体幹の筋肉を鍛え、筋肉からの熱で内臓を温めることが重要です 

1度、治療させていたただいた数日後に月経があったそうですが

その時には痛みの強さが約半分になり

今まで月経2日目まで計6回の痛み止めを飲んでいたそうですが

今回は2回で済んだということで、非常に喜ばれていました 

今後一層の改善が見られるように継続的に治療させて頂きたいと思います


カイロプラクティック症例 -顎関節症ー

27歳の顎の痛みを訴える女性症例です

7年ほど前から特に原因なく左の顎の関節周囲の痛みを感じる様になり

それから良くなったり悪くなったりを繰り返しているため

来院されました


〈検査〉

・姿勢検査

横から見た姿勢では、頭が前にせり出したクレーンネック姿勢を呈しており

背中は後弯が減少してフラットな状態になっていました

腰は後弯から前弯に切り替わる部分で前弯が足りておらず

丸まったような姿勢になっていました


bp0987.jpg


・触診

この方の場合、物を噛む時に使われる咀嚼筋の一つである左咬筋と

右内側翼突筋の過緊張と圧痛がありました

動きでは、開口時に口に指が3本以上入るスペースがあるのが正常とされていますが

この方の場合2本入るか入らないかという状態になっており

顎を右方向にスライドする動きが減少していることが分かりました

また開口時に働く筋肉が多く付着する舌骨という骨の位置関係も

筋肉の影響で左に引っ張られているという状態でした

hyoid.jpg


・評価

この方の場合、咀嚼筋の過緊張と圧痛があったものの

関節雑音(顎関節の運動で音がすること)が無かったため

顎関節症の1度または2度が疑われますが

目立った原因がなく、かなり長い期間の症状であるため

咀嚼筋の慢性的な緊張と問診で明らかになった季節的なストレスが影響から

1度の可能性が最も高いと考えられます


・治療

直接的な症状に対する治療として、咀嚼筋の筋と筋膜に対して緩めるような操作を行い

バイオメカニクス的に関節を負担をかけている舌骨と頸椎の位置関係を修正しました

そして全体的なアライメントの改善として、背骨全体の柔軟性を高め

最も悪い姿勢をつくっている原因と思われる腰椎を調整していきました

治療後、口は指が3本入るようになり、痛みも8割ほど減ったということでした

今後は、筋肉のアンバランスを修正するためのホームエクササイズを行っていただきながら

痛みの出にくい姿勢をつくっていければと思っています

chiropractic2409.jpg



ページトップ

プロフィール

中込慶一
(ナカゴメケイイチ)
・出身地:東京都
・血液型:O型
・昭和61年4月7日
・日体柔整専門学校卒
・柔道整復師
・全国冷え症研究所に5年勤務ののち現在は、パワープレート東京にてインストラクターを務める
・特技:スポーツ全般 陸上
・趣味:音楽・バイクツーリング
» パワープレート東京トレーナー紹介へ

ケータイ版QRコード

  1. QRコード