カイロプラクティック症例 -顎関節症ー
27歳の顎の痛みを訴える女性症例です
7年ほど前から特に原因なく左の顎の関節周囲の痛みを感じる様になり
それから良くなったり悪くなったりを繰り返しているため
来院されました
〈検査〉
・姿勢検査
横から見た姿勢では、頭が前にせり出したクレーンネック姿勢を呈しており
背中は後弯が減少してフラットな状態になっていました
腰は後弯から前弯に切り替わる部分で前弯が足りておらず
丸まったような姿勢になっていました
・触診
この方の場合、物を噛む時に使われる咀嚼筋の一つである左咬筋と
右内側翼突筋の過緊張と圧痛がありました
動きでは、開口時に口に指が3本以上入るスペースがあるのが正常とされていますが
この方の場合2本入るか入らないかという状態になっており
顎を右方向にスライドする動きが減少していることが分かりました
また開口時に働く筋肉が多く付着する舌骨という骨の位置関係も
筋肉の影響で左に引っ張られているという状態でした
・評価
この方の場合、咀嚼筋の過緊張と圧痛があったものの
関節雑音(顎関節の運動で音がすること)が無かったため
顎関節症の1度または2度が疑われますが
目立った原因がなく、かなり長い期間の症状であるため
咀嚼筋の慢性的な緊張と問診で明らかになった季節的なストレスが影響から
1度の可能性が最も高いと考えられます
・治療
直接的な症状に対する治療として、咀嚼筋の筋と筋膜に対して緩めるような操作を行い
バイオメカニクス的に関節を負担をかけている舌骨と頸椎の位置関係を修正しました
そして全体的なアライメントの改善として、背骨全体の柔軟性を高め
最も悪い姿勢をつくっている原因と思われる腰椎を調整していきました
治療後、口は指が3本入るようになり、痛みも8割ほど減ったということでした
今後は、筋肉のアンバランスを修正するためのホームエクササイズを行っていただきながら
痛みの出にくい姿勢をつくっていければと思っています
2014年8月13日(水)
症例|
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