糖尿病について2
ウエスト周囲径(男性85㎝以上、女性90㎝以上)による肥満の診断により
腹部肥満が糖尿病発症にとって2.6倍のリスクであることが分かっています
メタボリックシンドロームは内臓脂肪の蓄積が基盤となっていますが
このような病態が存在すると、2型糖尿病発症は4~6倍に増加すると言われています
・糖尿病合併症
①糖尿病性網膜症(増殖前網膜症、増殖網膜症、黄斑症、白内障、緑内障
硝子体出血、網膜剥離)
②糖尿病性腎症
③糖尿病性神経障害:多発性神経障害、自律神経障害(起立性低血圧、胃無力症
便通異常、無力性膀胱、無自覚性低血糖、無痛性心筋虚血、勃起障害)
単神経障害(外眼筋麻痺、顔面神経麻痺など)
④糖尿病足病変:神経障害、血管障害、外傷、感染症などが複雑に関与して
下肢に潰瘍や壊疽が生じます
⑤動脈硬化性疾患(冠動脈疾患、脳血管障害、下肢閉塞性動脈硬化症):
糖尿病は動脈硬化性疾患のリスクを高めますが、糖尿病にまで至っていない境界型の段階でも
動脈硬化性疾患のリスクは上昇します
内臓脂肪蓄積をベースとして、耐糖能異常、高血圧、脂質異常を合併する
メタボリックシンドロームがハイリスク群として注目されており
禁煙を含めた早期からの対策が必要です
・血糖コントロール指標
HbA1c(% JDS値、糖化ヘモグロビン):優5.8未満、良5.8~6.5、可6.5~8.0、不可8.0以上
空腹時血糖値(㎎/dl):優80~110未満、良110~130未満、可130~160、不可160以上
食後2時間後血糖値(㎎/dl):優80~140未満、良140~180未満、可180~220未満、不可220以上
・その他のコントロール指標
標準体重の維持:BMI22前後
血圧:130/80mmHg未満
LDLコレステロール:120㎎/dl未満(冠動脈疾患がある場合は100㎎/dl未満)
中性脂肪:150㎎/dl未満
HDLコレステロール:40㎎/dl以上
・糖尿病対策
①食事療法
過剰なエネルギー摂取は、その分血糖値が高くなるため
適正なエネルギー摂取量を守ることが重要でその目安は次のようになります
エネルギー摂取量=標準体重×身体活動量
標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22
標準体重1㎏あたりの身体活動量の目安
軽労作(デスクワーク主体、主婦など):25~30kcal
普通の労作(立ち仕事が多い職業):30~35kcal
重い労作(地荒仕事の多い職業):35kcal~
から計算していきます
②運動療法
ブドウ糖、脂肪酸の利用を促進し、インスリン抵抗性を改善する効果があります
強度は、運動時の心拍数が1分間に100~120以内
自覚的にきついと感じない程度が目安です
パワープレートは緊張性振動反射によって
通常30~40%しか使われていないと言われている筋肉を
97%動かすことが可能でブドウ糖、脂肪酸の利用を効果的に促進します
パワープレートで使われている30~50Hzのうち
30Hzでスクワットを行うとジョギング程度の強度になるため
糖尿病の運動療法に適した強度になります
また15分で一般的なジムトレーニング1時間相当の運動量になるという
効率の良いトレーニングなので、短時間で継続しやすい運動だと言えます
糖尿病を始めとした多くの生活習慣病の原因になっている運動不足を
ぜひパワープレートで解消していきましょう!
2013年3月17日(日)
疾患予防|
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