『宇宙飛行士とパワープレート』
2010年6月2日(水) 日本時間、午後0時25分。
国際宇宙ステーション(ISS)に5カ月半滞在した
飛行士の野口聡一さん(45)を乗せたソユーズ宇宙船が
無事地球に帰還しました。
野口さんの宇宙連続滞在は163日となり、
昨年3~7月に137日滞在した若田光一さん(46)を抜き、
日本人最長を更新しました。
着陸後、
船外に出た野口さんは手渡されたリンゴをかじり、
「重い。ニュートンになった気分だ」と語りました。
宇宙空間では無重力によって筋肉が弱り、
老化現象にも似た症状が現れます。
これは、日本人初の女性宇宙飛行士である向井千秋さんも
著書である「宇宙飛行士は早く老ける」の中で述べています。
野口さんら3人は無事が確認され次第、
無重力環境で弱まった骨や筋肉を回復させるリハビリを個別に受け、
約1カ月半をかけて地球の重力に身体を慣らしていくそうですが、
重力と生物の間には密接な関係があることが分かります。
重力があるからこそ骨や筋肉に刺激が伝わり、
ホルモン分泌を促して若々しい体を保つことができます。
しかし現代の私たちの生活は
いかに重力から逃れるかということに走っているような状態です。
便利さを求めるが故に老化を進めてしまうのです。
パワープレートは3次元振動によって
体にかかる重力を増すことで健康な身体を作ります。
NASAでも2003年に導入されており、
今回野口さんのリハビリでもパワープレートが使われることでしょう。