便利さを手に入れた代わりに手放したもの2
このテーマについて考えてみたいと思います
・時間はまさしく「環境」である
今まで、環境問題と言うと
温暖化、汚染、資源の枯渇などが指摘されてきました
「時間は変わらない」という固定概念から
時間を環境の1つとみる視点は無かったはずです
しかし時間と言うのはまさしく私たちがその中で生きている「環境」なのです
ヒトという動物にとって適切な時間環境があるからこそ
現代人の大半が社会のテンポが速すぎると感じるのでしょう
エネルギーを消費し、どんどん便利になり、どんどん時間は速くなっていきます
極端な言い方かもしれませんが、これはもう時間環境の破綻なのです
時間をもう少しゆっくりにして
社会の時間が体の時間とそれほどかけ離れたものでないようにすれば
自ずと温暖化もエネルギー資源枯渇問題も解決するはずなのです
故に時間と言う環境は、環境問題の中で最も重要なものとして取り上げられてしかるべきなのに
そういう問題があることすら気が付かない、現代の「時間観」は、非常に情けない話なのです
速い時間とゆっくりとした時間では「質」が違います
質が違うからこそまさに環境なのです。その時間の中で行動
また経験できることにも違いがあり
生きている質そのものにも時間によって差が出てくると申し上げても過言ではないでしょう
これは車窓の景色が列車のスピードによって全く違うことと同じです
「借金をして、いい船を買えば儲かるのは分かっている
でもそんな事をしたら、こうして夜飲む泡盛の味がまずくなる」
これは沖縄の漁師の一言です
「人」は成長と共に本来の自然界の動物である「ヒト」から外れていきます
「人」とは、人類の歴史の中で作り上げられた文明、文化を背負う私たちを表す言葉です
「人」の感性は、知識、知恵、そして欲望を基盤に研ぎ澄まされたものであるとも言えます
時間をゆっくりと、また省エネと言っても、車に乗らないという選択肢は無く
エコカーに乗り換えるのが環境に優しいと考えるのです
便利さを犠牲にすることはせず、新しい技術で解決しようとします
自分の便利さを手放すなんてことは絶対に考えないのが「人」なのです
先ほどの車窓の例えではありませんが、東海道を足で歩けば
また全然違ったものに見えるだろうし、時間の速度を変えただけで
同じものが違った様相を呈してくれます
そのことによって回避できるストレスは実に大きいはずです
・環境問題と免疫力低下
ストレスが大きくなれば、免疫力が低下するので
この表題も当然ではないかと思われるかもしれませんが
この追加の表題は、全く視点の異なる問題なのです
一言で言うなら私達「恒温動物」の質の低下です
私たちは常に一定の高さに体温を保っている動物ですが
それ故に代謝や免疫システムも常に活性化され
いつでもダッシュできる状態であることをお話しました
このことからも分かるように質の低下とは
常に一定の高さに保たれているはずであった体温の低下を表しています
体温が下がると免疫力は確実に低下します(1度の低下で約30%低下)
恒温動物であることに変わりはありませんが
問題はその温度、体温レベルが下がったことなのです
恒温動物が「恒時間動物」となり、さらに「恒環境動物」へと進化するにしたがって
皮肉にも免疫力維持にとっての必要条件が崩れ始めてしまったのです
体表的なものはエアコンと車です
湿度が0に近いエアコンの風は、我々の体から気化熱として体温を奪い
さらに車に乗ることで、ガソリンというエネルギーを消費する一方で
自らの筋肉が発生するエネルギー、熱をことごとく減少させてしまったのです
現代は、成人の3人に1人がその平均体温が35度代だそうです
免疫学的に望ましい体温、本来の恒温動物として望ましい体温は36.8度で
体内の酵素活性、またリンパ球の1つであるNK細胞の活性が上昇するのは37度からなのです
なんと20年前の日本人の平均体温は36.8度だったそうです
これは医学大辞典に記載されている事実です。 しかし現代人はどうでしょうか?
36.8度が平均体温という人はめったにいないと思います
環境問題と言っても、その影響は私たちが思っている以上に複雑なメカニズムで
私たちの健康に影を落としているのです
PM2.5や土壌、環境汚染に代表される環境汚染もあります
文明、科学の発展により、恒温動物から恒時間動物、さらには恒環境動物になったわけですが
この一連の変化のために、最も重要であり
かつ基本的な「恒温の質」が下がるという影の落とし方もあるということを
私たちは忘れてはいけないのです
現代人の免疫力低下の根本原因がどこに存在するのか
お分かりいただけたと思います
私たちが恒温動物としての質を高めるには
1.熱をつくる力を高める
2.熱が逃げないようにする
という2つが必要です
自分で熱をつくる力を高める方法は、筋肉量を増やす、すなわち運動をするのが
最も簡単です
そして熱が逃げないようにするには、熱は常に熱いところから低いところへ移動するという
法則を頭に入れ、たとえ外が30度であっても、体温が36度であれば熱は逃げてしまっている
という認識を持って、過剰なエアコンや薄着を控えることが重要です
2015年1月 2日(金)
冷えの原因とは|
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