冷えと睡眠障害
冷え症の人が眠りにつきにくいと言われますが その理由を日本橋清州クリニックの佐藤先生は
眠くなる一番の原因であるメラトニンの分泌低下と
深部体温のコントロールがうまくできていないからであるとおっしゃっています
眠くなる要因として
①体の疲労物質の蓄積や体液、組織の酸性化
②メラトニンの分泌
③日照時間や自律神経の作用による深部体温の低下 が挙げられます
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、睡眠の質を決める重要なホルモンです
寝不足が体に良くないことは広く知られていますが
寝すぎも寿命を縮め、死亡率を40%も高めるといわれています
最も長生きの方の平均睡眠時間は7時間とされており
適切な睡眠時間を確保することが重要です
メラトニンの主な機能
1.眠りを促す
時差ボケ解消薬として使われています
2.免疫賦活作用
メラトニンは私たちの体が、夜間に休息し回復するというサイクルを形成するという重要な機能を
果たしていますが、そのピークは午前2~3時です
この時間帯は、副交感神経の働きによって血中の免疫細胞の数もピークを迎えます
免疫細胞であるTリンパ球にメラトニンのレセプターが存在することが確認されています
レセプターが存在するということは、セロトニンがTリンパ球に大きな影響
役割を果たしているということです
3.抗酸化作用
体内でつくられている抗酸化物質の中で最大の効果を持っています
その効果はビタミンEの2倍、グルタチオンの5倍とも言われています
メラトニンの分泌は通常午後4時から午前4時に起こり
血中濃度は午後7時頃から上昇し始め、午前7時にはゼロなりますが
周辺の明るさで分泌量が変化し、外が暗くなっても人工照明で明るい中にいると
分泌量が低下するとともに深部体温のが低下が遅れ、睡眠が障害されやすくなります
特に夜型人間の方は、人工照明の中にいる時間が長いため
メラトニンの分泌が低下しやすいのです
手先足先が冷える末梢血管収縮型の冷え症の方もまた
末梢血管の収縮によって、末梢における熱の放散がうまくできず
深部体温が下がりにくくなり、入眠が障害されます
末梢血管の拡張はメラトニンの直接作用の他に自律神経が関与しています
ですから睡眠前に、湯たんぽや足浴を行って副交感神経を優位にしておくことが有効です
2014年10月 6日(月)
冷えと自律神経|
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