HOME > 冷え性対策WEB講座 > 

2014年1月

2014年1月

なぜ体を冷やすと免疫力が下がるのか

免疫とは、体に取り込んだものの中で異物と判断されたものを排除するシステムです 

感染を起こす微生物は自然界に広く多数存在しており 

ヒトや動物の気道、消化管、生殖器などの生理的開口部や創傷部位から侵入しますが

それらの微生物全てが汗腺を起こすわけではなく 

私たちの体は、多種多様の防御因子が協調して働くことで守ってくれています


health23.jpg 

宿主側(ヒト)が感染微生物の侵入に対して、まず最初にその異物(感染性微生物:抗原)に 

非特異的な防御機構(抗原の種類に関わらず働くシステム) 

すなわち先天免疫(自然免疫)が働くことで、そのほとんどを排除します 

この手段が有効に働くと病原菌(異物、抗原)は生体から排除されて 

不顕性感染(感染が起こっても、症状が無い場合)で終わるか 例え病気になっても治癒します

しかし免疫細胞の働きは、深部体温にかなり左右されます


body temperature 2.jpg 

深部体温が1℃下がると免疫力は40%も下がってしまい

逆に1℃上がると5倍になると言われています!

なぜ深部体温なのかと言うと、免疫細胞の70%は腸に集まっているからで

37度~38度で最も良く働きます(深部温度は直腸温度とも言います)

すなわち腸の温度を上げる(冷えをとる)ことが

丈夫な体を作る上で必要不可欠なのです! 

深部体温を上げる上で重要なことは

①大腰筋などの深層筋を鍛えて、発熱量を高める

②コーヒー、パン、清涼飲料水、冷たいビールなどの体を冷やす食べ物を減らし

根菜類、ショウガ、紅茶など体を温めるものを多めに摂るようにする

③お腹や首を冷やさないような服装を心がける

といったことが挙げられます


psoas major.jpg


tea9870.jpg


これから気温が上がり、暑いからといって体を冷やしがちになり

風邪などを引きやすくなるので以上のことに気をつけて

冷えない体をつくりましょう


Written by Keiichi Nakagome




毛細血管が免疫力を決める?

血液の循環は心臓から大動脈、細動脈、毛細血管、細静脈、大静脈として心臓に還りますが

それらの血管を全てつなぎ合わせると約9万キロになり

その中で大動脈は50cm、細動脈は2~3km、なんと残りは全て毛細血管です


lympho.jpg

また毛細血管は唯一血管に穴が開いていることから、栄養や酸素のやり取りが可能な血管でもあります

細動脈、細静脈間には体温調節のために毛細血管を通さないバイパス路があり

体が冷えていると血液が淀むことによって

このバイパス路を通って血液が回るため栄養や酸素が十分に取り込めなくなると共に

短い経路を多くの血液が流れることになることから高血圧の原因にもなります



capillary.jpg

日本橋清州クリニックの佐藤義之先生は毛細血管の重要性について次のように述べています

臓器を栄養している血管は全て毛細血管であるため、臓器は血管学的に言えば末梢であり

毛細血管の血流が悪ければ内臓の働きは低下します


Dr.sato765.jpg
またガンなどと戦うリンパ球は心臓から大動脈、細動脈で臓器の近くへ行き

動脈系の毛細血管から血管外に出ることで働き

その後、静脈を使わずにリンパ管から心臓に還りますので

冷えなどで血流が悪くなり、血液が毛細血管を通らずにバイパス路を通っていると

リンパ球は血管外で働くことができないということになり、免疫力の低下に繋がります



Dr.sato.jpg

このような状態を防ぐためには、腹部だけでなく手先、足先といった部分もしっかりと温め

全身に張り巡らされた毛細血管にまんべんなく血液を供給することが重要です

脚湯や半身浴、湯たんぽなどをうまく使い、冷えからくる様々な体の不調を防ぎましょう


Wブロックで自律神経を整えて冬を乗り切る

冷えと自律神経には密接な関係があり、冷えは自律神経を乱す最大の要因といわれています

その中で一番多くみられるのは様々なストレスによる交感神経の緊張です

交感神経の緊張は血管の筋肉を収縮させ、毛細血管への血流が減少し

手先、足先はもちろん、内臓の温度が低下します



body temperature 2.jpg
この状態では、肌荒れ、偏頭痛、不眠、便秘、軟便、めまい、耳鳴りなどの

様々な不定愁訴を引き起こしやすくなるとともに、免疫力や代謝も低下します

乱れた自律神経のバランスを整えることは容易ではありません


beutiful skin.jpg



まずは規則正しい生活をして神経のリズムを取り戻すことが重要ですが

仕事などの都合で活動と休息の時間がまちまちになってしまう方もすくなくありません

全国冷え症研究所の山口勝利先生は、超短波のWブロックという画期的な方法で

交感神経の緊張をとることに成功しました




sa-mo.jpg


超短波は元々、関節や筋肉を温め血流を改善し、疲労の回復や痛みの軽減を行う治療器でしたが

これを頚部と腰部にある交感神経の神経節に当てることによって

超短波の1秒間に数千万回にも及ぶ波長が交感神経のマッサージを行い

緊張をとると共に、温熱効果によって血流を改善し、内臓温を上昇させます


stellate ggl.jpg
不定愁訴は病院で検査を行っても、自律神経の状態を測ることができないため

異常が見つからないことがほとんどです


nervous system 3.jpg

超短波Wブロックで自律神経のバランスを整えて、辛い症状を克服しましょう!


冷えについてはこちら


written by nakagome keiichi

冷えと食生活

健康について書かれている多くの教科書に載っている西洋医学の健康法として

ブレスローの「7つの健康習慣」があります


①適度な運動

②適度の飲酒

③適正な体重

④禁煙

⑤間食をしない

⑥朝食をとる

⑦適正な睡眠


これに対して中国では不老7原則というものがあり

東洋医学の発想で健康法を述べています


①日々働け

②くよくよするな

③腹7分

④よく眠れ

⑤よく笑え

⑥よく歩け

⑦早起き


この二つの健康法を比べてみて何か気付きませんか?


walking.jpg
wake up.jpg

私が最も大きな違いを感じたのは、西洋の健康法は具体的な行動が示されていて

東洋の健康法は心の持ち方(感情)をどうするかが大きなウエイトを占めている点です

ブレスローの健康法では感情に関するものは一つも含まれていませんが

不老7原則では②と⑤に2つ含まれています

これは西洋の心身二元論(体と精神は別々にあるものである)と

東洋の心身一如(精神と体は表裏一体である)が

反映されたものだと私は思っています



この他、睡眠でも面白い違いが見られます

ブレスローの健康法では適正な睡眠を挙げていますが

適正な睡眠と言うと私を含め、多くの方が睡眠時間や質のことを考えると思います

よく言われているのが7時間睡眠です


それに対して東洋の健康法では早起きを挙げており、特に睡眠時間については書かれていません

これはどういうことかと言うと、東洋では自然との連動を重要視しているということです

何時間寝たかということよりも太陽が昇ったら起きなさいという

自然とリズムを合わせることが大事であると言っているのです




wake up 2.jpg


またブレスローの健康法では適正や適度といった基準が設けられている項目が4つあるのに対し

東洋ではよく~しなさいというようにできることならどんどんやりなさいといったような項目が多い

という違いもあると思います

西洋医学は非常に客観性を重視しているため、あらゆる診断でもそれぞれの項目に

統計などのデータから割り出させた基準が設けられています

そのため例えば風邪と診断されれば誰もが風邪薬をもらいますが

東洋医学では個人差を重要視しているので、漢方薬でも同じ症状でも処方される薬は違うといった

ことがあります



vegitable.jpg


栄養摂取についても西洋では、3食をきちんと食べて

栄養のあるものをバランスよくという考え方が一般的ですが

東洋では、小食で老廃物をなるべく体に溜めないようにするという考え方が一般的です

このように西洋と東洋では健康への認識に色々な違いがあることがお分かり頂けたと思います

どちらの考え方も非常に重要ですが、最近では生活様式の西洋化が進んだことによって

つい東洋の健康法を忘れてしまいがちなので、このような考え方を意識していくと

より充実した生活が送れると思います



Written by Keiichi Nakagome


自律神経を整えて冷え性を改善

・冷え性とその治療の現状

西洋医学では「冷え性」という病名はなく

何かの病気がありその影響で冷えが起きている場合には

原因となっている病気の治療を優先し、冷えそのものの治療はあまり行われていのが現状です 

また、冷たく感じることだけが冷え性ではなく

冷えを自覚していない人も多いことが、一番の問題です

そのため、直接肌を触って皮膚の温度がどうかを確かめ

冷えがあるのかどうかを自覚し、早めに対処することが重要です

冷え性は特別な病気が無いにも関わらず、手や脚が冷えるもので

はっきりした病気ではないため西洋医学では適切な対応ができませんが

体質改善を目的としている伝統医学ではアプローチすることができます

yoga485.jpg


 ・冷えは万病の元 

女性に多く見られる冷え性には、腰からしたが冷たい、手足の指先が冷たい

顔はのぼせているのに足が冷たいなどの感覚があり

それに伴って頭痛、肩こり、腰痛、風邪、神経痛、さらに月経痛、月経不順など

様々な症状の現れることがあります 

さらに冬になると、暖房によって温められた空気が天井に集まって床が冷え

室内が寒い状態になりやすいことも考える必要があります


cold43.jpg


・冷えの原因 

冷えの原因は生活環境や習慣におけるストレスや

自律神経の乱れによって全身の血行循環が悪くなり

身体の上下の温度差を調整できなくなったことによって起こる
と考えられており

血行を改善することをまず優先します


autonomic35.jpg


 ・冷えによく用いられるハーブ 

① ジャーマンカモミール 

② エルダーフラワー 

③ リンデン 

④ イチョウ 

⑤ ターメリック 

① ~③のハーブはフラボノイドを多く含み、毛細血管への血流を高め

体を温める、発汗を促すといった作用があります

イチョウは脳の機能を高め、記憶力の改善に効果があるとされており

アメリカではきちんとした製造過程でつくられたものは

医薬品としてアルツハイマーの治療などに用いられています


herb.jpg


・ハーブティーの淹れ方
 

① ティーポットでいれる:ティーポットに細かくした規定量のドライハーブを入れ

熱湯を注ぎ、蓋をして抽出し、茶こしを使ってカップに注ぐ


 ② 鍋でいれる:鍋に規定量の水を入れ沸騰させ

火を止めてから細かくした規定量のドライハーブを入れ、蓋をして抽出する 

これらのハーブは飲むだけでなく

サプリメントや足浴として使うこともリラックス効果もあり

自律神経バランスを整え冷えに有効です


herb tea.jpg
herb tea34.jpg

足先の冷えの原因

足部は歩行時に衝撃を吸収、分散し、身体の前方移動の支点になるための構造を持っています


実は足先の冷えの約80%は足の形状によるものだと言われています


arch 4.jpg

手の関節と比べて足の関節は可動性が低く、運動が制限されていますが

その代わりにアーチ(土踏まず)を形成することによって体重移動をスムーズにして

滑らかな歩行を可能にしています

足底アーチには以下のものがあります


①内側縦アーチ

土踏まずを形成し、歩行と密接な関係があり

踵骨、距骨、舟状骨、内側楔状骨、第一中足骨で構成されます

ここに後脛骨筋、前脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋といった筋肉がこれらのアーチを支えています

②外側縦アーチ

身体の側方への揺れに対して足のバランスと密接な関係があり

踵骨、立方骨、第五中足骨、で構成され、長腓骨筋、短腓骨筋といった筋肉が支えています

③前、後横アーチ

両縦アーチの間にできるアーチです



arch23.jpg
arch 7.jpg



これらのアーチには骨、関節、靭帯、筋肉の要素が巧みに組み合わさっており

足が地面に着く時の衝撃を吸収し、力を分散することを可能としています

しかし、運動不足で足底の筋肉が低下していると

アーチも低下していき、指がせり上がるような足になってしまいます


みなさんは自分の足の指を見たときに力を抜いていても第2関節が反り上がっていませんか?


fallen arch2.jpg

この状態では、筋肉のポンプが使えなくなり

指先への血流量が低下して冷えを感じるようになります

これを防ぐには、正しい靴選びや運動が大切です


correct shoes.jpg
walk212.jpg

アーチの低下は冷えだけでなく、膝などの痛みの原因になったり

疲れやすくなったりと様々な障害が出てくるので

ウォーキングやジョギングなど体に重力をかける運動を行うことが有効です


座ると血流は低下する!?

私たちの血流は座っていたり立っていたりすると70%が下半身に集まっており

肢から心臓へと血液を運ぶ静脈は、立位では1秒間に8~10cm血液が上がっていきますが

座位では約5cmになり、その状態で30分経過すると約2.5cmになってしまいます

これは股関節や膝関節が屈曲して血管が圧迫されることに加えて

下肢の筋肉が使われないことによって、ポンプ作用が発揮されないために起こります




vein.jpg

デスクワークなどで座っていることが多くなった現代人は、血流が滞りやすくなっていると言え

冷えやむくみの大きな原因となっています

また血流が悪い状態は、免疫力にも大きな影響を及ぼします

免疫に関わるリンパ球は末梢の血管である毛細血管が開いていなければ

血管外に出れず、働けなくなってしまいます


blood pomp.jpg

免疫のスペシャリストである日本橋清州クリニックの佐藤義之先生は下肢の血流を高めるために

ふくらはぎのトレーニングの重要性を述べています
 
下腿後面(ふくらはぎ)の温度は体温より1.75度低いと言われており

軽い自転車漕ぎを30分1日2回行うと、6週間で約0.5度上がるというデータがあるそうです

第二の心臓と言われるふくらはぎを鍛えていくことが血流の改善に非常に有効です 


gastrocnemius.jpg

冷えについてはこちら

体を冷やす食べ物に要注意



東洋医学では陰陽という考え方があり、世の中あらゆるものは陰と陽という性質を持ち

それらが互いに影響し合いながら成り立っているとしています

この概念を表したものが大極図で、陰陽は影響し合うと共に常に変化しています



iuhy.jpg


陰陽のそれぞれの性質を簡単に挙げると


・陰に当たるもの

冬、冷、大、静(動きが少ないこと)、軽(上昇しやすいもの)、柔、広、砂糖など


・陽に当たるもの

夏、温、動(動きの大きいもの)、重、固、縮、塩など


があり、冷えと陰陽は密接な関係があります

その中で特にわかりやすいものが食事です



陽は陰を生ず

熱帯地域は陽の性質があるとされ、そこで育つ食物は陰の性質を持っています

例えばバナナやパイナップル、サトウキビなどです


yoga.jpg
これは暑い地域では陰のものを食べて熱が溜まるのを防ぎ

寒い地域では陽のものを食べて、体が冷えるのを防ぐようにしてバランスをとるという

自然の仕組みです

しかし現代の健康のための食事の指標は西洋医学に基づくものが基本になっており

必要な栄養素をいかに決められた値摂取するかに重点が置かれているという現状があります

もちろんこれが悪いということはありませんが

本来は、どこの国に住んでいるのか、日本であったら北なのか南なのか

季節がいつなのか、朝なのか夜なのかによって体は変化し

それに伴って必要な食事も変化することが普通です


yoga896.jpg
技術の進歩によって、いつでもどこでも世界中の食べ物を食べれるようになったことで

自然と連動した生活から離れ、栄養素ばかりに気をとられてしまうと

気づかぬうちに体の陰陽バランスは乱れ不調を招いてしまうのです

東洋医学では陰が高まりすぎると、冷え症、脳疾患、神経痛、リウマチなどにかかりやすくなり

陽性過多では、心臓、肺などの急性疾患にかかりやすくなるとしています


natural.jpg


冷え症の方は、陰陽の視点から生活を見直して、自然との連動を考えるようにすることが

とても有効です

食事の際に気を付けることとして、日本橋清州クリニックの佐藤義之先生は

「いただきます」は「命」をいただくことだと述べており、人の手が精製食品は

冷えなどの体の不調につながるとしています


Dr.sato765.jpg

例えば白米は、玄米から胚芽を取り除いたものであり、玄米を蒔くと芽が出ますが

白米を蒔いても芽は出ません

つまり玄米には生命が宿っているということを表しています

生命は科学も人智も及ばない最高のバランスであり、栄養素もきちんと備わっているのです 

生命の宿っていない精白穀物、塩、砂糖、化学調味料などは重要な成分が欠けてしまっています

白砂糖には黒砂糖の持つミネラル類は全く無く、塩も砂糖も本来色がついており

搾りたての牛乳も黄色味を帯び、豆腐も真っ白ではなく

はんぺんも漂白する前は色がついているといいます

ニンジン、オレンジのフラボノイド、ブドウのポリフェノール

トマトのリコピン、イチゴのアントシアニン等、植物の色、香りの成分のほとんどが

ファイトケミカルと称される免疫賦活物質なのです 

漢方の考え方では、白い食品は陰性食品として

体を冷やすものとされていることから生命の宿らないものをなるべく断食するべきだ

佐藤先生はおっしゃっています

特に陽の性質が強いものとされるニンジン、ゴボウ、大根などを

積極的に摂るようにすることで、体が温まりやすくなりますので、お試しください


13319_1.jpg

冷えについてはこちら


written by nakagome keiichi


漢方に学ぶ冬の過ごし方

・漢方とは

 

三大伝統医学として中医学、インドのアーユルベーダー

イスラム圏のユナニー学がありアーユルベーダーはサンスクリット語で

「生命の知恵」という意味があります

ユナニー学の元になっているのは、古代ギリシャのヒポクラテスの時代で

ヒポクラテスは医学、薬学の父と呼ばれ、2000年以上前からハーブなどを用いて

治療を行っていたが、この医学とヨーロッパの医学が融合してユナニー学が誕生し

現在の西洋医学の元にもなっています


中医学の特徴は、鍼灸、気功、食用があり、中国では昔、食医という職業があり

食事から病気を予防していたり、黄帝内経という最古の書物には

女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化するといったことなどが

記してあります


yang786.jpg


漢方は日本でつくられた言葉で、中医学を蘭方と区別するためにつけられたもので

日本最古の医学書である医心方には輸入した医学を元に

日本の風土などを考えて新しい医学をつくりあげたということが記され

その中で漢方は実際に行われていたが

明治時代に新政府によって少数派であった西洋医学が採用され

東洋医学は認められなくなりました


しかし、日中の国交が1972年に回復し

生薬を自然由来の医療として認めたことから漢方が

日本でも扱われるようになりました


漢方で東洋医学を表す言葉として以下のものがあります

 

    天神合一

  人間が自然そのもので、症候や症状を一面的に捉えるのではなく

なぜ病気になったかという本質を考えるというもので

現在でいうホリスティックに繋がる考え方です


    扶正祛邪

正気を助けて、邪気を取り除くという意味で

邪気には寒邪、燥邪、風邪、暑邪などが正気に勝ってしまうと病気になると

説いており、悪いところだけでなく

自然治癒力を助けるということの重要性を示しています


    心身一如

心と体は相互関係があり、治療法や薬だけでは病気は治らず

病気を治すのは人そのものであるという考え方

 

 

・陰陽五行説

陰陽説と五行説から成り、万物を陰と陽、五行に分けるという中国の思想を

医学に当てはめたもので、対極図に表れているように陰と陽が互いに対立し

依存し、転化するという関係があり、常に変化する相対的なものであるとしています

五行説は木、火、土、金、水に季節、感情、五臓である肝、心、脾、肺、腎を

当てはめており、木には成長という意味合いがあり、火が強い時には

体の熱が上に上ることでほてるといった症状が出て、土には受容する

変化というもので、金は静かで、清涼なもの、水は冷たく

低いところに行くといった特徴があり、これを病気の症状に当てはめています



yin&yang.jpg


これらは相性関係が成り立っており、木は燃えて火を生み出し

火はものが燃えた後、土となり、土から金属が取れ、金属は冷えて水を生み出し

水は木を育てます

それに対して相手を討ち滅ぼす相克関係という関係もあり

木は土から養分を奪い取り、土は水を濁し、土砂をせき止める、火は水を消す

金属は火によって溶かされ、金属の斧は木を切り倒すというものです

 

・気血水

    

体の構成と生命エネルギーの源であり、絶えず変化し陽の性質を持つ

ものを固める(排泄や生理、内臓の位置を正常化する)、ものを変化させる

東洋医学で脈診をする時には

3本の指を使って3つの流れの浅いところと深いところ

前後の流れを左右で見ての合計14本の気の流れを診ることができます

 

health54.jpg


    

血は血液に近い意味合いで、陰の性質を持ち、全身に栄養を送り

潤すという働きがあり、血が充実していると、肌や筋肉

毛髪に潤いがあるとともに精神活動にも影響を与え

感覚を鋭くするといった作用もあります

 

    水(津液)

津液は体の中にある水分のことで、体の水分は約60%あり

臓器に含まれるもの、組織の間質液なども含まれ

全身を潤し、臓器、筋肉、粘膜、毛髪を潤し

関節の動きを滑らかにする働きがあります

東洋医学では四季を人の一生に当てはめており

春は青春と言われるように若い時を示しており冬に向かうに従って

加齢による体の機能が低下していくことを表しています

冬の臓器である腎には気を溜めておく働きがあることから

腎を充実させておくことが長生きの秘訣であるとしています

 

water.jpg


・漢方薬について

 

最も有名な葛根湯を例にすると、適応として自然発汗が無く

頭痛、発熱、悪寒、肩コリなどを伴う比較的体力があるものの

感冒、鼻風邪、熱性疾患、神経痛、尋麻疹、目、耳の炎症に

効果があるとされており、中医学では西洋医学と異なり

一見関係なく見える症状に対しても、気血水のバランスを整えることによって

生じた様々な症状が同時に改善するといったことが起こります

また、風邪の引き始めか、一定期間経過したものかによって使う薬も異なる

体の不調には、外に原因がある外寒と内に原因がある内傷に分けられ

外寒では風、寒、湿、暑、燥、火の六気が過剰や不足すると六淫になります

内傷では喜・怒・哀・懼・愛・悪・欲の七情という感情の変化も急激であったり

過剰であると体調を崩すと言われています

 

・メディカルハーブの基礎知識

 

ティーポットの中に細かくしたハーブを一人分200mlに対して、小さじ一杯入れ、指で入れるのであれば三本の指で掴める程度入れ、熱湯を注ぐ

抽出している間は香りを逃がさないために蓋をして、花や葉は3分、根や実は5分置く

メディカルハーブは法律上、食品であり

海外では病気や治療を目的に用いられるハーブで、ドライハーブだけでなく

錠剤やカプセルになっているものも含み

自然治癒力を高め変化する環境に適応することによって

病気やケガの予防をしていくという効果があります

 

18世紀に化学物質による医薬品の誕生や、20世紀に抗生物質が生まれたことによって

感染症による死者が激減しましたが

それに代わって生活習慣病や心身症が増えたことから

統合医療が見直され、メディカルハーブの重要性が理解されるようになりました

 

・メディカルハーブの効果

 

    多様な成分が含まれていることから、それらの相乗効果が生まれる

    リラックス効果、免疫、ホルモンに働きかける

    医薬品と比較して、体への負担が少ない

    身体の防御作用を向上させる



このブログはエルクレストで、メディカルハーブや


漢方の講師をしてくださっている渡辺 肇子 先生のお話を元に作成しています

 

冷えについてはこちら



運動で冬の冷えを克服!

運動は冷え性を改善するうえで非常に重要です

その理由は、ホメオスタシス(恒常性)の一つとして

私たちの体温を維持するために筋肉が作る熱が40%近くを占めているからです

筋収縮に伴う種々の化学反応で遊離されたエネルギーの全てが筋収縮に用いられるわけでなく

一部は熱エネルギーとなって放出されるためです


ex.jpg

exercising.jpg


その発生する熱は、発生する時期から初期熱回復熱に分けられます

初期熱は筋が収縮してから弛緩するまでの間に発生する熱で

回復熱は弛緩した後に発生する熱です

初期熱と回復熱の熱量はほぼ等しく

骨格筋の総重量は全体重の半分近くを占めています

特に運動時には骨格筋による産熱が最大となり

体の全産熱の約90%に達することもあります



sweat.jpg

筋運動は筋肉を使った時だけでなく、使った後も、熱をある時間発生し続け

ポンプ作用によって血液を送り出すことから運動はとても有効な血流改善方法になるのです

パワープレートは3次元の振動が血管を効果的に拡張し

5分間で95%の人の血流が改善するというデータが出ています


my7s.jpg

しっかりと自分の体で熱を生み出せる体をつくっていくことで

免疫力の向上や代謝の向上といった効果が期待できるので

冬の冷え対策としてとても有効です
pp.jpg
冷えについてはこちら

女性ホルモンと冷え

 

・ホルモン

 

ホルモンは現在70種類以上あり、その語源はラテン語のホルマオで刺激する

目覚めさせるという意味があります


今から150年ほど前にドイツのベルトールドが、雄鶏を去勢すると鶏冠が収縮し

性行動が失われ、他の雄鶏から精巣を移植すると

それらが元に戻るという実験を行い、ホルモンによって雄らしさ

雌らしさが分化していくことが明らかになり、約100年前にはイギリス

ある刺激によって特定の組織や器官で作られたホルモンが血中に放出され

また別の部位に刺激を与えるというシステム(内分泌系)の存在が発見されました


内分泌系とは、内分泌腺で作られ血管を通して移動するという全て体内で

完結している分泌システムことを言います

 

 

hormone.jpg


・ホルモンの働き

 

間接的に臓器に作用するもの、直接的に臓器に作用するものがあり

発育、生育の調整、自律神経の調整に関わります

ホルモンには鍵と鍵穴の関係があり

特定のレセプター(受容体)としか結合しない仕組みになっており

また分泌が必要量に達すると分泌を止めるフィードバック機構が備わっています

 

hormone67.jpg


・女性ホルモン

 

女性では、視床下部から生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンが

下垂体の前葉に働きかけ、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンを放出させ

それらが卵巣に働きかけエストロゲンが卵胞ホルモンを放出し

卵胞の形成を促進し、それと同時にプロゲステロン(黄体ホルモン)も放出され

着床の準備をするという過程が28日周期で起こります

 

・月経周期

 

卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンは排卵日に分泌量がピークになり

卵巣で卵胞の成長によって成熟したものが排卵され

黄体となり受精が起きなければ白体となって消滅します

卵胞の成長を促進するエストロゲンは分泌のピークが排卵日の前になり

着床の準備をするプロゲステロンは排卵日よりも後にピークがきます

 

estrogen.jpg


生理前症候群(PMS)の多くは生理が始まる数日前から起こり

イライラや痛み、消化器系の不調が主な症状で

この時期はエストロゲンとプロゲステロンが減少してきており

両者のバランスが乱れることで起こります


 ・女性ホルモンを減少させてしまう要因 

① 卵巣の寿命 

② ストレス  
  
司令塔である視床下部への影響 

③ 冷え 


 

閉経の前後約5年の時期に起こる更年期障害では

社会的な立場の変化や卵巣の機能低下によるエストロゲンの減少によって

卵胞刺激ホルモンの分泌に見合った量のエストロゲンが出なくなり

司令塔である下垂体や自律神経の失調が起こります

200種類にも及ぶ様々な症状が引き起こされ

代表的なものとして、骨粗鬆症、動脈硬化、ホットフラッシュ

肩こり、疲労、抑うつがあります

 

dizziness.jpg

 


・ホルモンとハーブ

 

女性の体は一生を通じてホルモンの働きに強く影響されており

本来安定しているはずのホルモンが精神的なストレスなどによって

大きく崩れてしまうことがあり

このようなホルモンバランスの乱れに対してメディカルハーブを用いることで

ホルモン療法の様な副作用がなくより穏やかに体が本来持つ力を引き出し

バランスを整えることができます

 

 

herb.jpg

〈月経痛やPMSに使われるメディカルハーブ〉

 

ラズベリーリーフ

 

別名、出産準備のお茶と言われており

出産の約3カ月前から飲むことで子宮や骨盤周辺の筋肉を調整する作用があり

生理痛や生理前の痛みなどに有効です

 

ジャーマンカモミール

 

体を温める働きがあり、ラズベリーリーフとブレンドして飲んでも構いません

 

チェストベリー、ブラックコーシュ

 

アルカロイドによる中枢作用があり

脳に働きかけることによってホルモンのバランスを調整します

 

セントジョーンズワート

 

気分の落ち込みを改善し、月経前の精神的な症状を改善します

 

リンデン

 

ジャーマンカモミールと同様にフラボノイドを多く含み

体を温める効果があるため腹痛などにも有効です

 

アンジェリカ

 

漢方薬に使われるトウキの別名で、血行改善に有効です

 

herb tea.jpg

 


痛みの改善にはアロマセラピーが有効で

マッサージオイルのベースとしてマカダミアナッツオイルや

スイートアーモンドを10mlに対して2滴を加え

痛みのある場所にクラリ、セージ、ゼラニウムを使うと

月経痛やPMSに効果があります

その他、ネロリ、ローズ、メリッサをベースにホホバオイル

月見草オイル、小麦胚芽オイル等と用います


更年期には、セージがホットフラッシュに対してほてりを抑える働きがあります

オフィスワーカーズ症候群は偏頭痛、緊張性頭痛、不眠、月経不順、食欲不振

肩こり、ドライアイ、冷え等の症状がありますが

目にはハイビスカスの赤い色素に含まれるアントシアニンが有効で

頭痛にはミントが有効です


このブログはエルクレストで、メディカルハーブや


漢方の講師をしてくださっている渡辺 肇子 先生のお話を元に作成しています

 冷えについてはこちら


冷え性へのこだわり

冷え性にお悩みの方は美容にもお悩みではないでしょうか。皮膚をキレイにするにも痩せるにも結果の出づらい人は、だいたいの方が体温が低いのです。

エルクレストでは、フェイシャルや痩身で結果の出づらい人の共通点が冷えだったことから、冷えの研究とその改善に取り組んでまいりました。問題は、ワキの温度ではなく内臓温の低下にあるのです。

エルクレストが冷え性にこだわる理由

冷え性無料カウンセリング

冷え性無料カウンセリング

エルクレストでは、カウンセリングにおいて経絡ストレス度チェックと内臓温測定を行っております。

これらのチェックで、冷えのレベルと原因を突き止め、効果的なお手入れメニューを組み立てることができます。

無料カウンセリングはこちらから

施術の流れが写真付きで良く分かる!ispot「体験レポート」はコチラ

ページトップ

2018年12月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ケータイ版QRコード

  1. QRコード