エルクレスト特別講習 ⑪ 手術の要らないブロック療法
代々木公園店美顔店元店長の木村です。
今回も、平成18年10月11日にエルクレスト別館で行われた山口勝利先生の特別研修をお伝えしていきます。
超短波療法とは一体何をやっているのでしょうか。
この、超短波という機械はマッサージをするものだ、と説明しました。
やり方としては、腰の辺りにパッドを当てるのですが、その奥をマッサージしている事になります。
腰の背骨側のちょうど前の辺りに腰部交感神経節というものがあります。
そこは医学的な場合には、お腹を開いて腸を寄せて、注射針を入れて針を刺すというブロック療法として行われます。
血管が収縮してしまって足に血液が行かなくなり、足が白くなってしまうレイノー病という病気がありますが、このような病気のためのブロック療法なのです。
それから、おなかを開かないまでも、背中側から長い針を刺して同じ神経節に注射し、マヒさせてブロック療法を行います。
山口先生の行っているのはその医学的なやり方とは違います。
一体何をやっているのでしょうか。
体内の血管全てをとりまいているのが、自律神経です。
特に交感神経が取り巻いています。
この交感神経が緊張すると血管がキュッと閉じてしまいます。
だから血流が悪くなります。
この緊張を解くために、まず交感神経節に温熱療法でマッサージするという事を行っているのです。
ただし、交感神経だけに刺激を与えても、人の体はなかなかいうことを聞いてくれません。
そこで出るのが副交感神経です。
交感神経の緊張を下げて、副交感神経の働きを良くさせると、どんな病気でも治ると言われています。
それがたとえガンだとしてもです。
それは薬では絶対出来ないのです。
だから、今まで医学的には出来なかったのです。
唯一出来たのが鍼です。
鍼の世界では可能なのです。
ただし、名人で40~50年鍼をやってきた人が、あと10年やればその領域に達すると言われています。
だから、実質的にはほぼ無理です。
それが、この機械は割と簡単に出来てしまう訳です。
交感神経の緊張を下げて、副交感神経の働きを良くさせるという事は、相手をリラックスさせないと効果は出ません。
この超短波療法を行う上で、絶対やらなければいけないのは、
①患者さんの体勢
②刺激する量
③環境の設定(音や光、香り、湿度など)
以上の3点が合わさってないと結果は出ません。
治療を行なう上で、体を締め付ける事は絶対ダメです。
きつい下着やストッキング、靴下などはNGです。
体がまっすぐな状態での仰向けは辛いので、膝を立てるか、横向きです。
枕の高さがあっているか、も確認して下さい。
膝の曲げ方も楽な角度をきくようにして下さい。
治療中、顔が火照ったり、暑がったりするような事はNGです。
自律神経の調整をしているのに、交感神経が緊張してしまっているという事なので、効果が出なくなります。
この治療で効果が出るかどうかの確認は眠っているかどうかです。
寝かせてあげられる環境を作り出す事が重要になります。
交感神経の緊張を下げて、副交感神経の働きを良くすると、人間は眠くからです。
どんな事をやるよりも良いのです。
露天風呂に入っている状態を作り上げているだけです。
体のリラックスが出来るし、筋肉も緩むし、その状態で色々やると効果が出てくるという事なのです。
第一回目の研修はこれで終了になります。
次回は引き続き、エルクレスト特別研修をお伝えしていきます。
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Written by Keiko Kimura
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