第2回エルクレスト特別講習 ③ 冷えへの挑戦(2)
代々木公園店美顔店元店長の木村です。
今回も、H.18.10.25にエステティックサロンであるエルクレストで行われました、山口勝利先生の特別研修の内容をお伝えしていきます。
全員のカルテに「冷え」の文字があることに山口先生は、これは何なのだろう?と最初は思ったそうです。
やれる限りの最先端の治療をしていてもダメなら、冷え症の治療をしてみよう!と思ったものの、そのやり方が全く分かりません。
冷え症は漢方の専門分野ですので
、漢方の書物をあさったり、人に聞いて回ったりしたそうです。
しかし、漢方は細分化がすごくて今から理解するにはすごく時間が掛かりそう、と判断し断念しました。
山口先生なりのやり方でとにかく冷え症の治療をすることにしました。
何が効くのか分からないまま、とにかく色々と2ヶ月やってみたのです。
すると、2~3年もの間、経過に変化がみられなかった80%の人が劇的に変わったのです。
その患者さんの中でもすごく印象的な人がいました。
座っていると背中が痛くなって座っていられなくなるのです。
この人は冷えがひどくて、夏もパネルヒーターなしではいられないような方でした。
治療をしてもその時は背中の痛みは和らぐものの、次の日にはまた痛みが出て来て来院する、を繰り返していたような人です。
山口先生も正直なところ、どうして良いのか分からなかったそうです。
思い切って冷えの治療をしてみましょう、と提案したところ、温かくなるのは嬉しいと言う事で治療を開始したのです。
すると、2ヶ月、冷えがなくなったとともに痛みが消えたのです。
山口先生が2年も3年も背中の痛みを取る為に色々やって努力して来たのに、です。
そして、もう一度徹底的に調べましたが、やはり理由が分からなかったのです。
これでは仕方がないので、アメリカのコロラド大学に調べに行きました。
コロラド大学は、ボルダーという所にあります。
ここは、スポーツ選手もよく合宿に来る所でマラソンの高橋尚子の家などもあるそうです。
そこで色々と調べたり聞いたりしたものの、やはりアメリカ的で良く分からず、日本人には多分理解出来ない感じでした。
諦めずに何回か渡米していた中で、ナショナルトレーニングセンターという、アメリカのオリンピック選手を鍛えるセンターがあり、見学によく訪れていたそうです。
そのそばにマッサージを専門に教える学校があり、山口先生は結局そこに通うようになりました。
そこでは、今日の夕方5時までに教わった事は翌朝の8時には出来て当たり前、という教育だったので大変だったそうです。
そこで、アメリカ的なマッサージを習得していた訳ですが、ここで山口先生、実は日本人で初めてのドッグマッサージの資格をとっています。
犬のマッサージはとても難しく、人間とは違い、筋肉はまるでマシュマロのように柔らかです。
だから、マッサージが気に入らないと逃げ出すそうです。
自分よりはるかに大きい、犬ゾリレースに出る犬達をマッサージしますが、最終試験で山口先生にはちょっと神経質な犬が選ばれました。
マッサージのフィニッシュは、ハッピーテールと言って、気持ち良くなると仰向けになって前足を折り曲げ、後ろ足の間に尻尾を丸める、そんな体勢になった時です。
ちょっとした教官のいじわるだったのですが、山口先生は上手く誘導して、結局ハッピーテールまで行けたそうです。
これには教官も驚き、すごく褒めてくれたそうです。
よくよく聞くと、実はこの犬、マッサージ学校の先生がマッサージをしている最中に逃げ出して最後まで出来なかった犬なのだとか。
多分日本人は繊細に捉えられるから、アメリカ人よりはそういう感覚は上なのだと思う、と山口先生はお話されていました。
そして、この繊細さが犬のマッサージをする事で分かるようになり、人の体の事も、その繊細な所がようやく見えてきたのです。
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Written by Keiko Kimura
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