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2013年3月

2013年3月

エルクレスト特別講習 ② 『冷え』の5大症状

代々木公園店美顔店元店長の木村です。


今回も、平成18年10月11日にエルクレスト別館で行われた山口勝利先生の特別研修をお伝えしていきます。





「冷え」とは、

①内臓温度が低下

②低下時間帯の異常

③自律神経を乱す最大の要因

をいいます。

ここは大切です。

内臓温度は、一日の中でわずかながら変化します。

内臓温度が一番下がる時間帯は午前3:00~4:00です。

ところが、冷えの強い人はこの時間帯が朝の方にズレるのです。

例えば朝の7:00~8:00にずれてしまう。

そうすると、まずやる気が出ません。

不登校ややる気のない人、うつの人がそういう状況なのです。

そうなると、朝が来ても辛くて仕方がなく、起きられないのです。



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だからこの時間帯に起きられない子供などは本当に可哀想です。


自律神経というのは雑誌でもよく取り上げられています。

自律神経も、エステと非常に深い関わりがあります。

大切な所は繰り返しお話をしていきますので、研修が終わる頃には覚えられると思います。


冷えは種類として3つ位に分けられ、冷え症は体の冷たい所が分かる、こういった事が分かってきました。

漢方の世界では4千年もの間、
「冷えは治らない」と言われてきました。

でも、現代、冷えは治ります。

本当に良くなる人がたくさんいます。

アンチエイジングが出来る時代になって来たのです。


まずは、自分が健康になってみると良いと思います。



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そこからお客様方に向けて考えれば良いのではないかと思います。


山口先生の所では、スタッフは男子が多いそうですが、「健康で疲れない体」という意味で、色々と気を遣って冷え対策をしているそうです。


では、冷えがあると何が起きるのでしょうか。

冷えの5大症状です。

ここに出てくる数字は、山口先生の所で300人以上の方の、一定の条件下のもとに採ったデータが基になってはじき出された数字になります。


①代謝の低下

深部体温がたった1℃下がることで12%程度落ちます。

反対に12%の代謝を上げるというのは非常に困難です。

冷たいお茶を500ml位ぐっと飲むと一気に4℃下がります。

自分の体温があるから元に戻ります。

でも、これが生活習慣として定着すると次第に元に戻らなくなってきます。


余談ですが、現代の人は、お酒やタバコの中毒のように冷たいもの中毒の気があります。


昔の冷蔵庫は14℃程度しか冷えませんでした。

今は、冷蔵庫の冷蔵室でも1℃位まで冷えます。

この冷蔵庫でギンギンに冷やしたビールを、凍ったグラスに注いで飲むのが美味しいと感じる。


お店のお冷やで氷が入っていない事はないし、ドリンクバーには必ず氷が置いてあります。

冷たいものが日常に当たり前のようにある訳です。

冷たさがエスカレートする事で美味しいと思うようになったのです。



冷えると代謝が下がるから、太ります。

最近太っている人が多いと感じませんか?

今や洋服のサイズは10Lまであります。



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通販などでも大きいサイズから売れていきます。

それは何故でしょうか。

ここに、冷えとの関連性があるのです。

お腹の温度が1℃~1.5℃下がっている人は凄く多い。

山口先生は、2℃下がっていたそうです。

代謝でいうと20~25%下がったという事ですから、これは絶対痩せられない。

山口先生の所に、冷えを訴える人はもちろん、痩せられないという人も訪ねてくるようになってきたそうです。

エステティシャンも、どうして痩せられないか知りたくてよく来るとか。

ダイエットで失敗する人、リバウンドする人は冷えているのです。

まず、冷えて困るのは太ること、と覚えて下さい。

山口先生は、冷えを自覚してからお腹の温度を上げただけで、半年で13kg程度痩せたそうです。





冷えについてはこちら

Written by Keiko Kimura


エルクレスト特別講習 ①

代々木公園店美顔店元店長の木村です。



今回から、平成18年10月11日にエルクレスト別館で行われた山口勝利先生の特別研修をお伝えしていきます。



山口先生は、討論会や勉強会などに出る機会が多く、休診日の日曜日が年に46回あるとしたら、年間40回は講演をしています。


最近では内科医、整形外科医や接骨院の先生方に向けたものがほとんどです。

今回は、中込オーナーの熱意と、エステティックと冷えの関連というのは非常に密接な部分もあるという所から、特別にサロン研修で講演して頂く事になりました。



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エステティックに従事している皆さんは、エステに来る人と接骨院というのは接点がないというか、利用される層が違うしエステでは痛みを取るというのはないのではないか、と思われるのではないでしょうか。



実はエステティックと冷えには密接な関係があります。

それは何かというと、エイジングです。


①老化と冷え

②痩身

このふたつはとても密接です。

ですから、接骨院などよりもエステの方が冷えに関してはとても関係があると考えています。

その中で、今は冷えに関心を持つ層も若年化していて、雑誌の取材もnon-no辺りから来るようになりました。

言葉にも、「冷え」と「冷え症」がありますが、違いは分かりますか?

これはマスコミも、分かっていません。

「冷え症」というのはどこかが冷たい。

例えば、クーラーの中で手足が冷たい。


イラスト冷え.jpeg





お風呂に入ったばかりなのに、冷たく感じる部分がある。

こういうのは冷え症です。

「冷え」は多くの場合は自覚が出来ません。

男の人などは凄く多い。

例えば、電車に乗った時によくいる、ダボダボのスーツに黒いカバンの男性で、電車に乗り込んですぐ暑そうに汗を拭いていたりする...

こういう人はたいがい冷えています。


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ちなみに、山口先生は凄く冷えていたそうです。

自分の体の事は結構面倒で、チェックをしていなかったので気づかなかったとか。

ある時、なんだか凄く疲れていて体も重いしとにかく体調が悪い。

やる気もない。

忙しいからかな、と思っていたが、チェックをしてみたらおどろくほど冷えていたのだそうです。




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Written by Keiko Kimura




ホメオスタシスと自律神経

・ホメオスタシス 

ヒトや生物が外部環境の変化に対して安定していることをホメオスタシスといいます 

自然治癒力や回復力、抵抗力や免疫力など

日々の活動での疲労消耗した心身を、元の健康な状態に戻そうという生命力そのものと言えます 

若々しい人、元気な人、活き活きした人とは、この能力が高い人です 

この恒常性は、自律神経系とホルモン系の働きによって保たれています

生命力、オーラと表現されるものの基になっており、悪いものを排泄する、体を修復する

免疫力を総合したもので、これは生まれながらではなく

本人の心掛けによってホメオスタシスを高めることができます 

疲労物質(乳酸)は筋肉に蓄積し、体は酸性に傾きます

これを代謝するには体温を上げ、体内で解毒の役割をする腎臓、肝臓の機能を高め

排泄する必要があります

したがって体温が低いと、老廃物が滞り、

体が酸性になることによって老化が進んでしまいます 


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・自律神経 自律神経系:大脳の視床下部から全身に分布される神経で

不随意(自分の意志とは関係なく働いている)神経で 交感神経と副交感神経から成り

外部環境に合わせて体をコントロールしています 


ホルモン系:いろいろな情報を伝達する生理活性物質です 

たんぱく質を含む物質が血中に分泌され、微量で多大な効果を持つものも多いです


これらのバランスが崩れて、自律神経がうまく働かなくなった時に起こるのが

自律神経失調症です



 ・自律神経失調症の症状 


① 胸や心臓が締め付けられるような気がする。 

② 動機が打って、気になる時がある 

③ 息苦しくなることがある、息切れすることがある 

夏でも手足の冷えることがある 

⑤ いつも食欲がない、異常な食欲の時がある 

⑥ 吐き気があったり、吐いたりする 

⑦ 胃の具合が悪い、良く下痢や便秘とする 

⑧ よく頭痛がする、首や肩が凝る 

⑨ 夕方になるとのぼせる、手足がだるい 

⑩ 皮膚が敏感で負けやすい、蕁麻疹 

⑪ 手足が震えたり、痺れたりすることがある 

⑫ ちょっとした仕事でも疲れやすい 

⑬ わけもなく憂鬱になる、乗り物に酔いやすい



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このような自律神経のバランスの不調を改善するために有効なのが

超短波Wブロックです

Wブロックは自律神経の中継点である2つの大きな神経節に対して

超短波を当て、緊張した交感神経を緩めバランスを整えます


星状神経節

星状神経節は交感神経の神経節です

交感神経は第1胸髄から第2腰髄で起こり、脊椎の両側で交感神経幹となって

上下に広がりながら神経節をつくり、頚部まで上行した下頚神経節と第1胸神経節が合わさり

星状神経節となります


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腹腔神経節

腹腔神経節も交感神経の神経節で、第5~9胸髄から起こり、大内臓神経となって

腹腔神経節に至ります

肝臓、胆嚢、胃、小腸、腎臓に広く分布しており、ここには副交感神経も迷走神経として

分布していて腹腔神経叢(太陽神経叢)と呼ばれます



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この2つの神経節に対して超短波を当てることによって

神経をマッサージしバランスを整えるのです

その効果は

血管の拡張による冷えの改善

リラックス効果によるストレスの発散

内臓の働きの活性化による便秘などの改善

深部体温の上昇による免疫力の向上

深部体温の上昇による基礎代謝の向上

痛覚閾値の上昇による痛みの緩和

など多岐に渡ります


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普段意識することのできない自律神経に対して

アプローチをすることはなかなか難しいのですが

Wブロックを定期的に行うことでバランスが整い、健康な体に導いてくれるのです

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written by nakagome keiichi


山口先生講習会 -(21)- コミュニケーションと自律神経(2)

代々木公園店美顔店元店長の木村です。



今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。


今回はコミュニケーションのコツについてお話します。



人と会話をする、コミュニケーションを取ることで自律神経が安定します。



自律神経を安定に導く、ちょっとした診察のテクニックです。

まず、診察して1,2分の時にその方が何をしに来たのかを確認します。

色んなタイプの人がいます。

本当に治療に来た人。時間があるから来た人。楽になりたくて来た人。お嫁さんと喧嘩したからその足で来た人。話をしに来た人...



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一番辛いことについて、例えば喧嘩し
て来て興奮していたら落ち着かせるような話をしたり、辛くて仕方なくて来た人には、「これだけ辛くて苦労されましたね」と、一言言えば良いのです。
そうすれば、心を開いてくれますから、顔に赤味が差したり手に赤味が帯びて来たりするのです。

そして温まって主訴が取れて来るのです。

人の体を温めるのには、何も治療機械だけではなく、言葉でも十分出来るのです。



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患者数を増やしたい、患者さんが少ないのをどうしたら良いか、と全国の接骨院の先生から相談されます、と山口先生。

そこでは何をしているのか聞いてみると、電気をかけてマッサージをしている以外の事はしていない訳です。

他はテーピングとか、その程度です。

では山口先生はその他に何をやられているんですか?と聞かれるので、

「患者さんとしゃべりますよ。」

と答えるのだそうです。

その位のことでも患者さんは変わるのです。



この冷えの治療では、鍼は使いません。

山口先生は20年以上鍼を打ってきましたが、冷えの患者さんには一切使わないし打った事がないそうです。

何故でしょうか。

それは鍼を使う事を嫌がるからです。




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冷え症の人は冷覚に対する閾値が下がります。

一つの感覚だけが脳の中で下がるというのはあり得ません。

冷覚が下がっている人は、冷えに対する感受性が高まっていて、痛覚の閾値も下がってしまうのです。

だから多くの、世の7割の人が冷えを持っているとして、山口先生の所に来た9割以上の方が鍼を嫌がるのです。

鍼=痛いことをされる、これは冷覚の閾値が下がっている人にはかなりの苦痛になってしまうのです。

苦痛により足が遠のいては意味がありません。

もちろん、普段から鍼に慣れている人は別です。

あくまでも一般論です。

なので、山口先生はあえて鍼を使わずこの治療法でやっているのです。

そして、冷えの治療効果は8割以上という好結果を生んでいます。

ただし、次世代型冷え症の場合は時間がかかるので、長い人では6ヶ月は掛かります。

ですからあらかじめ時間がかかる旨を伝えた方が良いと思います。

あとは2,3回やれば効果を実感して頂けます。

あと、大切な事を一つお伝えし忘れていました。

超短波を当てる前に、必ず体内に金属が入っていないか確認をして下さい。


良い治療効果が出て、喜ぶ患者さんが増えますように。


講演内容は以上になります。

また次回から次の講演をお伝えしていきます。



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Written by Keiko Kimura


冷えに関わる酵素と食事

酵素(こうそ)とは、生体でおこる化学反応に対して触媒(ある反応において作用し

反応速度を変化させるもの)として機能する分子のことで

私たちが生きていく上で欠かせないものです

酵素には至適温度があり、平均は約37℃です

しかし、加齢や冷えによって内臓温が低下している場合は酵素の活性が低下するため

消化を始めとしたあらゆる反応が悪くなります



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従って便秘や下痢、胃もたれといった内臓の不調だけでなく

活性酸素を除去する酵素の働きも悪くなることによって、身体が酸化し

病気にかかりやすくなると共に、老化進みやすくなるといった状態になってしまいます 

このような状態にならないようにするためには

酵素を補給できる食材を摂る内臓温を高めることが重要です



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通常、栄養素は分子が大きいことからリパーゼ、ペプチダーゼ、アミラーゼなどの

数十種類の消化酵素によって分解されて吸収されます 

酵素はたんぱく質から成り、生の野菜などにはそれら自身に酵素が含まれていることから

人体で使う酵素の量を節約できるため、身体への負担を減らすことができます

加工食品は熱などの影響で酵素が壊れていることから

消化に必要な酵素を自身でつくらなければならず、多量の酵素を消費することになります 

ですから生野菜やたんぱく質をきちんと摂ることが重要なのです

また人間の歯の種類でも、適切な食事の配分が分かります

生き物は自分に合った食事をし、それに応じて歯も進化し適応します 

人間の歯の総数は32本、そのうち20本が臼歯(穀物を食べる歯)

8本が門歯(果実や野菜をかじる歯)で肉を食べる犬歯は4本です 

したがって人類の生理的な食べ物は、歯の種類と本数から考えて半分以上が穀類

野菜、果実が4分の1、肉類は8分の1というバランスを崩さないように食べることが理想です 





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内臓温を高めるには

深層筋の強化

食事

服装

規則正しい生活

が必要です

これらに気をつけることで、辛い冷え症だけでなく

無意識下で行われている様々な生理機能を改善することができ

健康な体をつくることができます

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陰陽五行説と冷え

東洋医学では陰陽という考え方があり、世の中あらゆるものは陰と陽という性質を持ち

それらが互いに影響し合いながら成り立っているとしています

この概念を表したものが大極図で、陰陽は影響し合うと共に常に変化しています



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陰陽のそれぞれの性質を簡単に挙げると


・陰に当たるもの

冬、冷、大、静(動きが少ないこと)、軽(上昇しやすいもの)、柔、広、砂糖など


・陽に当たるもの

夏、温、動(動きの大きいもの)、重、固、縮、塩など


があり、冷えと陰陽は密接な関係があります

その中で特にわかりやすいものが食事です



陽は陰を生ず

熱帯地域は陽の性質があるとされ、そこで育つ食物は陰の性質を持っています

例えばバナナやパイナップル、サトウキビなどです


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これは暑い地域では陰のものを食べて熱が溜まるのを防ぎ

寒い地域では陽のものを食べて、体が冷えるのを防ぐようにしてバランスをとるという

自然の仕組みです

しかし現代の健康のための食事の指標は西洋医学に基づくものが基本になっており

必要な栄養素をいかに決められた値摂取するかに重点が置かれているという現状があります

もちろんこれが悪いということはありませんが

本来は、どこの国に住んでいるのか、日本であったら北なのか南なのか

季節がいつなのか、朝なのか夜なのかによって体は変化し

それに伴って必要な食事も変化することが普通です


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技術の進歩によって、いつでもどこでも世界中の食べ物を食べれるようになったことで

自然と連動した生活から離れ、栄養素ばかりに気をとられてしまうと

気づかぬうちに体の陰陽バランスは乱れ不調を招いてしまうのです

東洋医学では陰が高まりすぎると、冷え症、脳疾患、神経痛、リウマチなどにかかりやすくなり

陽性過多では、心臓、肺などの急性疾患にかかりやすくなるとしています


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冷え症の方は、陰陽の視点から生活を見直して、自然との連動を考えるようにすることが

とても有効です

食事の面では、特に陽の性質が強いものとされるニンジン、ゴボウ、大根などを

積極的に摂るようにすることで、体が温まりやすくなりますので、お試しください


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written by nakagome keiichi

全身の循環と自律神経

私たちの体にはホメオスタシスを維持するために様々な機構が備わっていますが

その中で循環を調節している反射機構と冷えの関係についてお話したいと思います


・圧受容器反射

体位を変えたり、運動をしたりすることで全身の血圧が変化するすると

圧受容器反射が秒単位の時間の経過で起こり、血圧を安定させています

この調節は短期の調節に重要な役割をしています

血圧が基準値より高まると、頚動脈洞(内頚動脈基部)や大動脈弓の血管壁にある

圧受容器が興奮し、その情報はそれぞれ舌咽神経、迷走神経を伝わって

延髄の循環中枢に伝えられます


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その結果、心臓と血管支配の交感神経の活動が低下し

心臓支配の迷走神経の活動が亢進し、次のような循環反応が起こります

①心臓の反応

心拍数の低下、心拍出量の減少、心筋収縮力の低下


②血管の反応

抹消の抵抗血管の拡張、容量血管(静脈)の拡張


③副腎髄質機能

副腎髄質細胞からのカテコールアミンの放出の減少

このような反応の結果、血圧は下降してある基準値で安定します

反対に血圧が基準値以下に下降すると、血管壁にある厚需要期の活動が低下し

逆の反応が起こります

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・化学受容器反射

動脈血中の酸素分圧や水素イオン濃度が上昇すると

頚動脈洞(内頚動脈基部)にある頚動脈小体の末梢性化学受容器が興奮して

その情報は舌咽神経や迷走神経を伝わって呼吸と循環の中枢である延髄に伝えられ

調節されます

化学受容器からの情報は、呼吸中枢に作用して呼吸機能を高める一方

循環中枢にも伝えられ、交感神経活動を高めます

その結果、心拍数増加、心拍出量増加、血圧上昇が起こり、酸素の供給を高めます


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・心肺部圧受容器反射

心房と静脈の合流部や肺血管には、低圧で作動する伸展受容器があります

この受容器は肺血管や心房の内圧の低下を感知して

血液量のごくわずかな変化を検出することで、循環血液量の調節を行っています

例えば、出血などで血液量が減少すると心肺部圧受容器を介して

脳に情報が伝えられ、主に下垂体後葉からのバゾプレッシン(抗利尿ホルモン)分泌が増加して

腎臓からの尿量が減り、血液量を増やそうとします

逆に血液量が増えると、心肺部圧受容器の活動が低下し

腎臓からの尿量が増えて血液量を減らそうとします

心肺部圧受容器反射は血液量や細胞外液量を長期的に調節する重要な反射です


・体性感覚刺激による循環反射

皮膚、骨格筋、関節の感覚受容器のような体性感覚受容器への刺激は

循環機能を反射的に調節し、カイロプラクティックやマッサージ、運動などは

この反射を利用して全身の循環を改善させています


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・脊髄後根神経による血管拡張

皮膚のある部分への有痛性刺激はC線維(無髄の求心性神経で鈍い痛みを伝える)を興奮させて

その情報を後根を介して中枢へ伝える一方、後根に入る手前で枝分かれしている求心性線維を

逆行性に興奮させ、その神経終末からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)などを放出して

刺激が加えられた近くの皮膚血管を拡張させ、血管の内皮細胞間隙を広げて

炎症における白血球の遊走を促進させます


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これらの反射の中で圧受容器反射と化学受容器反射は自律神経が関与しています

冷えは自律神経を乱す最大の要因であり

体中に熱を運ぶのは血液ですから、冷えやストレスなどで交感神経の過緊張していれば

毛細血管への血流が大幅に減少し

内臓や手先、足先は冷え切るとともに、血圧も高まる傾向になります

内臓に血液が行かなくなれば、便秘や生理不順、免疫力の低下

代謝の低下
といった現象が起こり、交感神経の緊張によって、休息がうまくできず

不眠や肌荒れ、痛みの感受性が高まるといった症状も出てきます


beutiful skin.jpg意識に関係なく働いている神経のため、バランスが乱れていても症状が出るまで自覚がない点が

状態を悪化させてしまう要因の一つです

ホメオスタシス、自律神経のバランスを保つためにも、メリハリのある生活を心がけましょう

冷えの改善には酵素と筋肉量

冷え症を改善するには

①自分自身の発熱量を高めること(熱をつくる)

②外界の温度変化に対して的確に反応できる自律神経バランス(熱を逃がさないようにする)

が不可欠です

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このなかで発熱量を高めるうえで、重要になるのが酵素と筋肉です

酵素には消化酵素と代謝酵素の2種類があり、さらにその上に潜在酵素というものがあります 

消化酵素は、消化管に入った食べ物を吸収できる状態まで分解するために必要な酵素

代謝酵素は、生命維持のために必要な活動(脳、内臓などを動かす)を司っています

潜在酵素は消化酵素にも代謝酵素にも作用できる能力を持ちます


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しかし、食事量が多いと潜在酵素が消化酵素ばかりに分化してしまい

代謝酵素が作れず代謝機能(解毒、排泄)が低下しやすくなります

動物学の生理に「吸収は排泄を阻害する」という概念があり

腸は身体が吸収に傾いている時には排泄が抑制されています

夜は代謝が主で、明け方から排泄の準備に入り

老廃物の処理過程は夜から始まっているため

起床時には目やにが溜まっていたり

口の中への分泌物排泄や直腸付近までの便の送り出しも行われているのです


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したがって食べすぎは身体が熱を作ろうとするのを邪魔してしまうのです

また基礎代謝量は年齢とともに減少していくため

年齢に合わせて食事の摂取量も変えていかなければいけません

男性 (体重68㎏)              女性 
20代 1632kcal/日            20代 1200kcal 
40代 1516kcal
50代 1380kcal              50代 1100kcal 
60代 1305kcal
70代 1230kcal               70代 1000kcal

そして食事と同時に体温を高めるために重要なのが筋肉です

私たちは恒温動物のため、体温を一定に保たなければなりません

それに必要な発熱量の約40%が筋肉から発生するものです

もちろん筋肉を鍛えて量を増やせば熱量も上がり、冷えにくい体になるのです

また運動時には骨格筋肉よる産熱が最大になり、全産熱量の90%に達することもあり

熱をつくる上で非常に重要な器官であることが分かります

筋肉による産熱は2種類あり、初期熱と回復熱に分けられます

初期熱は、筋が収縮してから弛緩するまでの間に発生する熱で

回復熱は弛緩した後に発生する熱です

従って、運動後は代謝が高まっているため、しばらく発熱が行われるということです


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パワープレートは3次元の振動を使って筋肉に緊張性振動反射を起こさせることによって

筋収縮が起こりますが、その際に振動が血管を拡張し、効果的に血流を高めます

冷え症をお持ちの方は、多くが自律神経の乱れによって血管の機能が低下しています

従って、普段流れが悪くなっている血管を拡張して運動させることによって

自律神経バランスも整ってくるのです


  
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現代は空調が整備されて自分自身で温度を調節する機能が低下し

加えてデスクワークが増えたことで運動不足になり

筋肉量が減ってしまっているという現状があります

パワープレートトレーニングは15分でジムトレーニング1時間相当の運動量を

確保できる
ため、忙しい合間でも行うことができます

食事と運動を組み合わせて、効果的に冷えない身体をつくりましょう!

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冷えとミトコンドリア

ヒトの活動にはエネルギーが必要です

そのエネルギーには細胞質で作られるものと

独自のDNAを持つミトコンドリアで作られるものがあり

体は必要に応じてこれらを使い分けています


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細胞質で行われるエネルギー産生方法を解糖系と呼び、ブドウ糖のみが材料となります

ミトコンドリア系は三大栄養素や酸素、日光などを組み入れてエネルギーをつくります

解糖系は瞬発的な動きなどの低酸素状態で稼働するのに対し

ミトコンドリア系は日常生活などの持久的な運動において可動します

近年、このミトコンドリアが私たちの健康にとても重要であることが分かってきました




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ヒトの体は60兆個の細胞から成り、1日で6000~8000億が入れ替わり

そのうちの3000~5000個が異型細胞及びガン細胞となりますが

これらを除去しているのがリンパ球です



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しかし、ヒトが加齢や運動不足で低体温、低酸素になると、

環境の変化に対し生き残るためにエネルギー産生を

低酸素下で有効な解糖系にスイッチし、ミトコンドリアを減少させます 

解糖系でエネルギーを作ると、代謝産物として乳酸が蓄積します

乳酸は呼吸によって分解されますが、一時的に体を酸性にするため

低体温と相まってリンパ球の活性を低下させます



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ガン細胞のミトコンドリア数は正常の4分の1しかないと言われており

酸素を嫌う特徴があることが分かります



ガン治療を様々な視点で研究していらっしゃる日本橋清洲クリニック院長の佐藤仁是先生

瞬発的な動きの時のエネルギー供給源である解糖系は悪いものなのではなく

ヒトが動物である以上必要な機構であり、ミトコンドリア系とのバランスを

取ることが重要であるとおっしゃっています




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パワープレートは、通常の運動では40%しか使わていないと言われる筋肉を

3次元の振動によって97%動かすことができ、今まで眠っていた筋肉と

そのエネルギーを生み出すミトコンドリアを活性化し、増加させるというデータが出ています



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パワープレートの日本での販売元であるプロティアジャパンの戸澤社長

70代でいらっしゃいますが、毎日パワープレートに乗られていて

過酷なスケジュールをアクティブにこなしておられます

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これはまさしく人体の発電所と言われるミトコンドリアの力ではないでしょうか

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written by nakagome keiichi





山口先生講習会 -⑳- コミュニケーションと自律神経(1)

代々木公園店美顔店元店長の木村です。



今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。




今回は山口先生が、患者さんと向き合う中で見いだした、ある見解をお伝えしていきます。



山口先生の所では、予約制で治療を行なっています。

遠くはアリゾナから、近くても飛行機を使う距離の方が通われたりするそうです。


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それだけ、冷えの専門家がいないというのが現実なのです。

その中で、山口先生が患者さんのお話を聞くのがだいたい30分位。

山口先生の治療院は温度をとても繊細に捉えています。

常に年間一定の温度で25℃位に保つようにしているとの事です。

もちろん、夏場もなるべく25℃辺りで保つようにしているのだそうです。

湿度も40%以上になるように設定しているのです。

そこで、全国からやって来る悩みを抱えた方々と診察室でお話をする訳です。

来た時は青白い顔で、寒くて寒くて仕方がないといった患者さんが、この部屋は何℃あるのか聞いてきます。

そして寒くていられない、とコートも脱がないでいる、そんな方がたくさん来るのです。



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25℃の中でもコートを脱がない方はここでは当たり前のようにいるのです。

ですから、室温はかなりしっかり管理をしていました。

ただ、そういう方々が、お話を伺っている最中に頬に赤味がさして来ます。

そして、白い手が赤味を帯びてくるのです。

暑いのか尋ねると、暑くなって来た、と言われるので室温を少し下げたり、窓を開けたり調節をしていたそうです。


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そのように数年やっていたのですが、ふとそんなに暑い部屋ではないよね?と思い立ったのだそうです。

仕事は半袖で行っていますが、一度思い切って、半袖だとちょっと寒いかな、位まで室温を一気に下げてみたのです。

それでも診察をしていると頬に赤味がさして来る人が続出しました。

これは温度ではない、と山口先生は確信するに至ったのです。

何が言いたいかというと、副交感神経の働きが良くなった、という事なのです。

人と会話をするだけでも副交感神経の働きは良くなります。



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そうすると、交感神経の働きは下がってきます。

結果として痛みとかの主訴が取れて来る訳です。

頬に赤味が差した時に、「今痛みはありますか?」と聞くと「あまりない」と言われるのです。

不思議と痛みを感じなくなるのです。


では、どうすれば良いのでしょうか。

次回、その診察のテクニックを含めてお伝えしていきます。





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Written by Keiko Kimura


寒暖差アレルギーと自律神経

2月まで非常に寒い日が続いていましたが

3月になり、いきなり気温が20度前後になる日が増えてきました

このような時期に多いのが寒暖差アレルギーです


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急な寒暖差で鼻腔の血管の太さが変化し、アレルギー性鼻炎のような症状が起こるため

このように呼ばれています



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これは温度に合わせて体を調節し適応させる自律神経の乱れが原因です

自律神経が対応できる気温差は約7℃と言われており

それ以上になるとうまく体が環境に反応できなくなってしまうのです

夏の暑い日にクーラーの効いた部屋に入ると、くしゃみや鼻水が止まらなくなるのも

同じメカニズムです

実際はアレルギーや風邪ではないため、薬は効きません


冷えと自律神経には密接な関係があり、冷えは自律神経を乱す最大の要因といわれています


その中で一番多くみられるのは様々なストレスによる交感神経の緊張です

交感神経の緊張は血管の筋肉を収縮させ、毛細血管への血流が減少し

手先、足先はもちろん、内臓の温度が低下します



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この状態では、肌荒れ、偏頭痛、不眠、便秘、軟便、めまい、耳鳴りなどの

様々な不定愁訴を引き起こしやすくなるとともに、免疫力や代謝も低下します

乱れた自律神経のバランスを整えることは容易ではありません



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まずは規則正しい生活をして神経のリズムを取り戻すことが重要ですが

仕事などの都合で活動と休息の時間がまちまちになってしまう方もすくなくありません

全国冷え症研究所の山口勝利先生は、超短波のWブロックという画期的な方法で

交感神経の緊張をとることに成功しました




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超短波は元々、関節や筋肉を温め血流を改善し、疲労の回復や痛みの軽減を行う治療器でしたが

これを頚部と腰部にある交感神経の神経節に当てることによって

超短波の1秒間に数千万回にも及ぶ波長が交感神経のマッサージを行い

緊張をとると共に、温熱効果によって血流を改善し、内臓温を上昇させます


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不定愁訴は病院で検査を行っても、自律神経の状態を測ることができないため

異常が見つからないことがほとんどです


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超短波Wブロックで自律神経のバランスを整えて、免疫機能を高めて

アレルギーに強い体をつくりましょう!


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written by nakagome keiichi



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エルクレストでは、フェイシャルや痩身で結果の出づらい人の共通点が冷えだったことから、冷えの研究とその改善に取り組んでまいりました。問題は、ワキの温度ではなく内臓温の低下にあるのです。

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