山口先生講習会 -⑱- Wブロックの方法とツボ
代々木公園店美顔店元店長の木村です。
今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。
前回に引き続いて今回もWブロック療法についてその方法とツボについてお話をします。
まず、Wブロックの具体的なやり方をお伝えしていきます。
なんとなくイメージ出来れば、と思います。
星状神経節にパッドを当てます。
イスでやる場合もありますが、患者さんの寝るスペースを確保してやる方が効果は出易いです。
そして、靴下は脱がせます。
ストッキングやガードルなど、体を締め付けているような物は全てはずします。
とにかくリラックスさせる為です。
ヒザは楽にさせます。
まっすぐにはしません。
パッドの位置ですが、おへその上とその真後ろにパッドを当てます。
超短波は、一台では効果は出ません。
二台以上使用して欲しい、と山口先生はお話されています。
注意点は出力です。
L1~Hまで段階がありますが、全てをHi(高レベル)でやる先生がほとんどです。
自律神経の治療というのは、その人に合った、適量の刺激量というのがあるので、合わない過度の刺激を与える事で逆に症状が増悪する事があるのです。
ですから最初は弱い方が良いのです。
超短波というのは温熱療法ですが、L1でもHでも超短波自体の出力は同じです。
だから弱くするというのは、出力を下げるという意味ではなく、温熱を弱めるという事です。
もしも治療後だるくなった、と言われたら刺激量が強いという事になります。
H→L1にしたとしても、温熱量が下がり刺激量は変わらないのです。
こういう場合はパッドをはずします。
3つ当てていたら2つにするとかして様子をみます。
調節をしていくようにします。
パッドを2つ、お腹側と背中側で挟むことで、その刺激の浸透性は合わせてだいたい32㎝位です。
ですから神経節にはまんべんなく囲まれて刺激を持続して受ける事になります。
すると、いう事を聞いてくれるのです。
しかもこの治療の最大のポイント
は、交感神経に刺激を与えますが、同時に副交感神経にも刺激を与える事が出来るのです。
これは専門家に聞いたのですが、薬では交感神経と副交感神経を同時に両方治療することは不可能という事でした。
どちらか一方ずつしか出来ない訳です。
ところが、この治療法は物理的なやり方なので、寝ている状態で同時に治療することが出来るのです。
交感神経の高まりを下げるのは交感神経節を刺激すれば下がってきます。
でも、副交感神経の働きを上げるというのは実は結構難しいのです。
副交感神経の働きを上げる3つのスイッチがあります。
温熱療法でそのスイッチを入れるには、①前頸部 ②お腹 ③足先
のいずれか一ヶ所でも、3つ全部でも構いません。
温める事でスイッチが入ります。
ちなみに、足先が冷たいとリラックス出来ません。
ライト系のもので温めてあげると良いと思います。
この治療法で、効果が出るかどうかの確認が出来ます。
これは、患者さんが寝たかどうか。
目をつむってぐっと寝ていればOKです。
山口先生の経験では、初診以外で寝ない人はいません、との事でした。
80%以上は必ず寝るのだそうです。
残念ながら寝ない場合、やり方に問題があると考えて下さい。
枕の高さ。体を締め付けていないか。ベッドの中が乾燥していないか。暑くないか。
環境の設定をしないと効果は出にくいのです。
特に温度は暑いと感じていたら効果は出にくいです。
暑い、と言われたら出力を下げ、だるいと言われたらパッドの数を減らします。
患者さんの症状によって腰部だけ当てたり、星状神経節だけ当てたり、様々です。
特殊な内疾患や不妊の方などは少し長めに25~30分かけたりします。
普通の接骨で使うなら回転率の問題もありますので15~20分かけるようにします。
ヘルニアの痛みも非常に効果が出ます。
枕の高さは低めでヒザは伸ばし切らず曲げるようにします。
どんな人にも効果は必ず出ますし、人を選ばない治療法です。
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Written by Keiko Kimura
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