山口先生講習会 -⑪- 自律神経への影響(1)
代々木公園店美顔店元店長の木村です。
今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。
前回は冷えの⑸つの症状についてお伝えしました。
その中の、冷えが自律神経に及ぼす影響についてお伝えしていきます。
そもそも、お腹の中は温かい所ですが、そこが冷えてしまうとどうしても働きが乱れます。
体にとっては非常事態宣言だからです。
クロストークという言葉があります。
異常連絡の事です。
例えばひざの内側を痛めたとします。
すると痛覚神経が痛みを脳に伝えます。
その時痛みを伝えるのは痛覚神経だけではなく、痛めた事でもう一つの痛みを伝える経路が出来てしまうのです。
それが、痛めた場所に一番近くにある交感神経なのです。
この痛みが脳に伝わるのです。
痛めた内側と一番近くにある交感神経がつながりを持ってしまうのです。
これを交感神経依存性の疼痛症と言います。
患者さんの中には、体のある箇所を痛めてから何年も治らないという方がいます。
例えばずっと前にひねった所がずっと痛い。
でも実はそのケガをした所は治っているのです。
先生方が一生懸命治療をしたのですから、治っていない訳がないですよね。
でも、この疼痛症のせいで痛みが残ったままなのです。
だからこの疼痛症を遮断してあげる事で痛みは感じなくなります。
悪いところばかりに鍼を打ったり、マッサージや超音波をやって
いてもクロストークは永遠に繋がりっぱなしになってしまいます。
そして、ずっと痛いままという状態に陥るのです。
自律神経が乱れて困るのは、痛みやコリに対して敏感になる事です。
講演の最初にお話した歯の患者さんですが、この方はこの自律神経が乱れた状態でした。
そのせいで非常に敏感になっていたために様々な症状が出ていたのです。
その感受性を下げてあげることで痛みやコリは感じなくなります。
だから冷えの治療をするとマッサージをしなくても楽になってしまう方はたくさんいるのです。
山口先生の所では、超短波だけで120~130人の患者さんの治療をしているそうです。
自律神経のレントゲン、と山口先生の所では分かりやすいように言っているそうですが、患者さんの自律神経の状態をグラフ化したデータでは、様々な傾向が見えてきたそうです。
例えば、副交感神経の値が低くて交感神経の値が高くなっている人。
部活の学生のようなイメージです。
色が黒くて痩せぎすで、といった感じです。
こういうタイプは比較的強めの施術をしても大丈夫です。
揉み返しなども出にくいし、出ても騒ぎ立てたりしません。
性格的には短気で勢いがあるタイプですので、目標に向かって仕事をすると自分の能力を発揮します。
しかし、2.3日のお休みを与えると交感神経が優位なので休めません。
それで具合が悪くなり、体調が崩れます。
また、交感神経が極端に高い場合は、ケガをした直後が多いです。
これはAデルタに刺激をガツンと与えると値が下がり、痛みが緩和します。
次回は副交感神経の値が高い場合のお話をお伝えしていきます。
冷えについてはこちら
Written by Keiko Kimura