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山口先生講習会 -⑦- 冷えと痛みの関係について(3)

山口先生講習会 -⑦- 冷えと痛みの関係について(3)

代々木公園店美顔店元店長の木村です。


今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。




前回のお話では、①大脳皮質の知覚野 ②大脳辺縁系   ③大脳皮質の運動野 ④視床下部  の痛みの経路に対するアプローチをしないといけない、とお伝えしました。




山口先生は、整形外科にいた頃にアンケート取りをした事があるそうです。

痛み止めの効果が効く人、これはおよそ30%。

これは①の、大脳皮質の知覚野に関する痛みに効きます。

残りの60~70%は②~④の痛みを感じて治療をしに来ているのです。

しかも、整骨院はこちらの患者さんが多いのです。

一つ一つどうアプローチしていくか。

特に意識して頂きたいのは、②大脳辺縁系のタイプです。

この人達には、安心と信頼を得ないといけません。

よく話を聞いて、説明するのが基本になります。

例えば、肩が痛くて腰が痛い。

起きた時にどういう訳か膝も痛くて...と言われたとします。

その時、治療する側としては忙しいのでついつい、じゃあそこをやりましょう、と言ってしまいがちです。

しかしそう答えてしまったその瞬間、その人の中で信頼関係は一気に崩れます。



ヤレヤレ.jpeg




そういう受け答えはNGなのです。

正しい受け答え、それは言われた事を復唱する。これで良いのです。

大脳辺縁系に刺激を受けやすい人は、これで納得し、大人しくなります。

でも、そこで、はいわかりました、と受け答えると怒涛のように言葉が出始め、いずれ目の前から消えてしまうのです。

相手の信頼を勝ち取らないといけないのが、このタイプです。

患者数の多い接骨院などでは、先生方はもちろんこの4つの分類が頭にある訳ではないですが感覚的に捉えて色々と工夫をしてアプローチしています。

ところが、患者さんが少なかったり、減ってきた、という先生の所はほぼ①の部分しかやっていないのです。

例えば電流が効かなくなったら直流電流をかける、低周波がだめなら緩衝波を入れたりとか...

①だけのアプローチになってしまうから患者さんが増えないのです。


今の時代、激戦区にも関わらず分室で、1日300~400人患者さんが来る先生の所があります。

手技がメインの先生でも、この4つの痛みの経路を分類してきっちりやっているのです。



肩もみ.jpeg



1番問題なのは④視床下部です。

これはどうすべきか、というのを論議してきました。

私たちの日常において、この交感神経の緊張を非常に増やしてしまうものが一つあります。

これが「冷え」です。

冷やすということは、痛みを増悪させる。

例えば、生理痛がひどいとします。

その時、バケツに水と氷を入れてそこに足を入れようと思いますか?




氷.jpeg




そんな事をしたら痛みは増幅すると思います。

座骨神経痛の場合もそうです。

冷やした事によって交感神経が緊張し、痛みを誘発してしまいます。

冷えというのは交感神経に対して緊張させる要因が強いです。

多くの患者さんに来ていただくために、この4つの痛みに対してそれぞれアプローチ出来ないと難しい時代になってきたということなのです。

例えばですが、病院に行くと生まれたばかりの赤ちゃんに対して

「○○様、どうぞお入り下さい。」

なんて言っている、そんな時代になっています。




小児科.jpeg




そういう時代の中で、やはり痛みに対しても細分化して捉えていかないと、先生方の所に来ている患者さん達がどんどん違う所に逃げて行ってしまうのです。

この部分が、冷え学の根本をなすことになってくるのです。





冷えについてはこちら

Written by Keiko Kimura


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