山口先生講習会 -⑥- 冷えと痛みの関係について(2)
代々木公園店美顔店元店長の木村です。
今回も H.18.3.12に渋谷で行われました、伊藤超短波主催の整骨院や整体の先生向けセミナーでの山口勝利先生の講演内容をお伝えして行きます。
前回では、痛みの信号が脳の4つの部分に入ってきてそれぞれの箇所によって反応が異なることをお伝えしました。
そして①大脳皮質知覚野における反応・対処などを説明しました。
今回は、②大脳辺縁系、③大脳皮質運動野、④視床下部における説明をお伝えします。
②大脳辺縁系は本能や感情の部分なので怒ったりイライラする、このようなことが起こります。
どこかが痛い時に怒ったりイライラしたりするのは人間の本能です。
しかし、大脳辺縁系に特に強く刺激が入る人とはどういう人でしょうか。
これは、日々痛いと感じる場所が変わる人です。
また、先生方が何十回も言っている事よりもTVの情報や、隣の斉藤さんの言う事を信じます。
宗教などにも信仰が厚い。
とにかく信じやすい人です。
こういう人達は安心と信頼がないとドクターショッパーを繰り返す事になります。
整骨院など、来院患者数としてはこういう人が多いはずです。
③大脳皮質運動野に入るとフィードバックするので、筋肉が緊張します。
すると筋肉が張ってきます。
痛む所は筋肉が張るので先生方も電気を当てたり、マッサージを行い、緩和・弛緩させたりすると思います。
④視床下部。簡単に言うと、これは交感神経を緊張させるということが脳の中で起きてしまうのです。
交感神経が緊張しますので、この部分に対しては整骨院レベルでは少しアプローチが弱いように思います。
例えばスーパーライザーで星状神経節に照射する療法があります。
スーパーライザーとは、直線偏光近赤外線治療機器のことです。
「近赤外線」という特殊な光をスポット状に照射することを
可能にした光線治療機器です。
この光は体の奥まで届くことで知られる
「近赤外線」の中でも特に生体深達度の高い波長帯を取り出し、
レーザーに似た特性をもたせてあります。
この光の照射には主に2つの効果があります。
(1)鎮痛・消炎(痛みとはれをひく)
(2)自分で病気を治そうとする能力を引き出す効果
星状神経節(大きな神経のツボ)という
最も重要な神経の集まっている所に光をあて、
ストレス等で緊張している神経を正常な状態に戻し、
血行を改善する事により、多くの病気に効果を発揮する、ということを目的とします。
しかし残念ながら、あまり効果が出ないのです。
患者さんの感覚としての効果というより、データで良い結果が出ないのです。
ちょっと意味合いが変わってくるのですが、データを取ると血流量の変化が15%位しか上がらないのです。
15%というとほとんど変化がないのと同じです。
2台、3台スーパーライザーを同時に使って治療したとしても結果は同じです。
ではどうすればいいのでしょうか。
リフレクソロジーをやれば良いのでしょうか。
はたまた、アロマテラピーマッサージをすれば良いのでしょうか。
山口先生が一生懸命、1時間以上渾身のマッサージをしたとしても、データ的にはほとんど変わらないのです。
その時は良くても、次の日にまたやって来て、
「昨日やってくれた時は良かったんだけど...」
という話になるのです。
要は中身は何も変わらないということなのです。
痛みに対して、①~④の治療をしていかなければ、その不快感を取り除くのは難しいということになります。
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Written by Keiko Kimura
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