冷え症対策セミナー ④ -交感神経の緊張による痛みと冷え-
今回も、平成16年11月21日水道橋にて行われました、
山口勝利先生の講演内容をお伝えします。
今回は「交感神経の緊張による痛みと冷え」についてお話します。
交感神経の緊張はなぜ起きるのでしょう。
もしくは、どういうことをすると交感神経の緊張が激しくなるのでしょうか。
実は、ここに「冷え」が関わっているのです。
「冷え」が影響を及ぼしてしまい「冷え」があると
交感神経の緊張を解くことができなくなるのです。
そのため痛みを強く感じてしまうのです。
問題なのは、交感神経の緊張による痛みと言うのはとらないと
どんどん増強していくという事です。
「痛覚」というのは交感神経の緊張を取らないと
「クロストーク」という厄介な現象を起こしてしまうのです。
クロストークとは、日本語では「異常連絡」といいます。
これは例えばひざの内側を痛めた人がいたとします。
そのいためた瞬間直後に痛覚神経がその場所から一番近くに
ある交感神経と連絡を取ってしまうことがあります。
通常、痛覚神経と交感神経は連絡を持ちません。
ところが痛めた、ということで連絡を持つということで
クロストークが起きてしまうのです。
するとどういうことが起きるのでしょうか
ひざの内側が痛くて何ヶ月も治療していたとします。
なかなか痛みが取れない。
でも状態として、痛みが取れないのはおかしい。
実は、ひざの内側は治療とともに治っているのです。
ただ、このクロストークがあって、もう無いはずの
「痛み」を脳に伝えてしまっているのです。
自発痛が出たり、なかなか痛みが取れない場合、
このクロストークを解消してあげない限り、この人は
一生ひざの内側の痛みは取れない、という事になるのです。
これを解消するには、交感神経の緊張を解かなければなりません。
交感神経の緊張を解くには身体の冷えということを考え、
あるいは冷えを取らないとこのクロストークという現象から
なかなか抜け出せない、という事になるのです。
大脳辺縁系の痛みについても少し触れておきましょう。
イライラ、怒りによる痛みは、施術を行う側の積極的な
声がけや笑いかけること、信用してもらうこと、
安心してもらうことで改善するとのこと。
痛みを訴える患者さんに、そのように接することで
不安を和らげるというのは大切なことなのです。
山口先生曰く、宗教が良い例で、宗教というのはほとんどは
大脳辺縁系に刺激を与えること、つまり、安心させたり
信じることによってひざや腰の痛みが治った、といった
現象が出てくるのだとか。
最近は特に、この大脳辺縁系の痛みの部分で病んでいる
人が多いと山口先生はお話されています。
気持ちのケアも必要ということなのですね。
Written by Keiko Kimura
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