冷え症対策セミナー ③ -4つの痛み-
今回も、平成16年11月21日水道橋にて行われました、山口勝利先生の
講演内容をお伝えします。
今回は「4つの痛み」についてお話します。
前回お伝えした4つの痛みですが、
① 大脳皮質で知覚内に入った痛み(ファーストペイン)、
これには鎮痛剤が効果があるそうです。
山口先生は整形外科にいたことがあるので分かるそうですが、
鎮痛消炎剤が効果があるのが全体の30%、多くても40%なのだそうです。
ここの痛みを訴えるのが30%~40%だとすると残りの3つの痛み。
② 大脳辺縁系の痛み(イライラ・怒り・痛み=不快)
③ 筋肉の緊張からくる痛み
④ 交感神経の緊張からくる痛み
この、鎮痛消炎剤の効かない残りの60%~70%の痛みを考えなければ
いけません。
4つの治療を同時に行えるのでしょうか?
世界的にも可能なのでしょうか?
実は、大脳辺縁系の痛みや交感神経に伝わっている痛みをケアする
のは普通の整形外科では難しいのです。その整形外科に
柔道整復師や鍼灸師の専門がいるのであればマッサージ等で
③を取ることは可能ですが・・・
では、ペインクリニックではどうでしょうか。
ペインクリニックでは交感神経の緊張を解く=ブロックをする
という治療をします。
痛みを直接取るということはするが、まかり間違っても
ペインクリニックでマッサージをすることはありません。
また、イライラ・怒り・不快感をペインクリニックで取り除くのは無理なのです。
では海外ではどうでしょう。
アメリカのマッサージセラピーでこのようなことは法的な問題が
あってできません。
ヨーロッパでも難しく、東南アジアでもお金の関係で投資が難しく
不可能なのです。
痛みの治療の4種類ができるのは、実は日本の接骨院や鍼灸院なのです。
山口先生は毎年国際鍼灸学会に出席して世界各国の情報その他を
収集していますが、やはり4種類の痛みの治療は日本での
接骨院や鍼灸院以外は今のところ不可能と結論付けています。
痛みの治療の中で一番の問題は、交感神経の緊張をどう解くか、
ということです。
ここが非常に重要になってきます。
次回は交感神経の緊張は何故起きるか、どういうことをすると
交感神経の緊張が激しくなるか、ということをお伝えしていきます。
Written by Keiko Kimura
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