2014.4.11渡辺肇子先生 「衛生と消毒」Ⅱ
2014.4.11.(金) 11:00~13:00
渡辺肇子先生レベルアップ研修
(薬剤師 NPO日本メディカルハーブ協会理事)
@エルクレスト・アカデミー セミナールーム
テーマ:「衛生と消毒」
〈薬事法とは〉
昭和35年に制定された法律。
第一章
総則 目的
第一条
この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品および医療機器の品質、有効性および安全性の確保のために必要な規制を行うと共に、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品および医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。
〈医薬品とは〉
定義
第二条 この法律で医薬品とは、次に掲げるものを言う
一.日本薬局方に収められているもの
二.人または動物の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされているものであって、機械器具、歯科材料、医療用品および衛生用品でないもの
三.人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって、機械器具などでないもの
〈日本薬局方とは〉
・医薬品の性状および品質の適正を図ることを目的とした、医薬品に関する品質規格書です。医薬品や生薬が収載されているほか、試験法や純度の基準、剤型などが記されています。
現在は5年に一度改正されており(この間に2回、追補版が出されます)。
現在は2011年(平成23年)に第16改正日本薬局方が公示されています。
〈医薬部外品とは〉
定義
第2条
この法律で医薬部外品とは、次に掲げるものであって人体に対する作用が緩和なものをいう。
1.
次のイからハまでに掲げる目的のために使用されるもの(これらの使用目的のほかに、併せて前項第2号、または第3号に規定する目的のために使用されるものを除く)であって機械器具などでないもの
イ.吐き気その他の不快感または口臭もしくは体臭の防止
ロ.あせも、ただれなどの防止
ハ.脱毛の防止、育毛または除毛
2.
人または動物の保健のためにするネズミ、ハエ、蚊、ノミ、その他これらに類する生物の防除の目的のために使用されるもの(この使用目的の他に、併せて前項第2号または第3号に規定する目的のために使用されるものを除く)であって機械器具でないもの
3.
前項第2号または第3号に規定する目的のために使用されるもの(前2号に掲げるものを除く)のうち、厚生労働大臣が指定するもの
〈化粧品とは〉
第2条
この法律で化粧品とは、人の体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号または第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的をされているものおよび医薬部外品を除く。
〈法律上の医薬品とは〉
次のうち医薬品でない物はどれでしょう?
1.病院の窓口か調剤薬局で受け取ったお薬
2.本当は効果が無いのに「アレルギーが治ります」と謳って販売されている健康食品
3.ドラッグストアで販売されている妊娠検査薬
A.
1.医薬品ではない(個人のために渡されているため、公共性が無いため、医薬品扱いではない)
2.医薬品
症状に対して謳っているため医薬品の扱いになる
3.医薬品
診断のために使われているため医薬品の扱いになる
〈食品と医薬品〉
食品衛生法 第一章 総則
第一条
この法律は、食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護の保護を図ることを目的とする。
第四条
この法律で食品とは、全ての飲食物を言う。ただし、薬事法に規定する医薬品および医薬部外品はこれを含まない。
〈エステティックサロンにおける衛生〉
衛生基準
日本は、世界の中でも特に「清潔な国」とされています。とはいえ、私たちは無数ともいえる細菌やウィルスなどの病原体に囲まれています。
エステティックサロンは、不特定多数のお客様を迎え入れ、肌と肌が触れ合う空間です。そのため、施設や設備、器具などの衛星はもとより、エステティシャン自身の清潔や健康の管理を行い、サロンを利用するお客様が安全かつ安心して施術を受けられるように配慮することが大切です。
エステティックにおいては、エステティック業界の自主的な衛生基準に基づいて衛生管理を行っていますが、衛星に「絶対安全」ということはありません。
エステティシャンはプロとして、常に衛星に気を配ることが必要です。
〈施設、設備の衛生と管理〉
・サロンは、壁などによって外部と完全に区分され、ネズミや昆虫などの侵入を防止できる構造であること、専用の掃除用具があること
・施術を行う部屋、お客様の待合室を設ける事
・エステティシャンの数に応じた広さの休憩室(着替えなど)、お客様の定員に応じた適当な広さを持つ更衣室を設けることが望ましい
・トイレは壁によって施術室と区分され、専用の手洗いの設備を設ける事
・サロン内には、みだりに犬(盲導犬を除く)、猫などの動物を入れないこと
〈施術室の衛生、管理〉
・施術や衛生の保持に支障を来さない程度の広さを持ち、休憩室など作業に直接関係ない場所とは壁などで完全に区分する。床や腰張りにはコンクリート、タイル、リノリウム、板などの不浸透性の材料を使用し、簡単清掃を行えるようにする
・エステティシャンせんようの手洗いの設備を設ける事。洗い場は流水装置とし、給湯設備を設ける
・適当な広さを持つ、器具などを消毒する場所を設ける
・採光、照明、換気を十分にする
・適温、適湿を保持する(10度以上の気温差にはヒトの自律神経は対応できない)
・施術で生じる汚物や廃棄物を入れる、使用済備品入れ(蓋付き専用ケース)を備える
〈器具、備品などの衛生と管理〉
・器具、備品を消毒、滅菌する機器または基材を備える
・器具、タオルなどの備品は、十分な量を備える
・外傷に対する救急処置に必要な薬品、衛生材料を常備しておく
・器具、備品の保管場所(収納ケース、戸棚など)を設ける
・器具、備品は、消毒済みとみ消毒のものとを、きちんと区別して保管する
・未消毒のものは、材質、形態、機能、汚れの状態によって仕分けし、使用済備品入れ(蓋付き専用ケース)に必ず未消毒と明記して保管する
・消毒済みのものは整理して清潔に保管し、必ず消毒済みと明記して、いつでも使用できるようにしておく
・高圧蒸気滅菌装置(オートクレーブ)で滅菌したものは、カストに保管すると良い
・機械本体から取り外せない器具、備品は清潔なカバーをかけておく
〈衛生管理責任〉
・経営者、衛生管理責任者は、常に従業者の健康管理に気を配る。従業者が伝染する恐れのある疾患に感染した時は、開設者はその従業者の作業をただちに禁止し、疾患が治癒するまで作業に従事させない。
・経営者は、従業者またはその同居者が、法で定められた感染症の罹患またはその疑いがある場合には、従業者当人が罹患していないことが判明するまでは、作業に従事させない。
・衛生管理責任者は、毎日、従業者の感染性疾患の罹患の有無について聴取、確認する。また、定期的(一年に1回以上)に健康診断を受けさせる。
・衛生管理責任者は、毎日、エステティックサロンの施設、設備、器具などの衛生全般について点検管理する。
〈エステティシャンの衛生における心得〉
施術室
・施術を始める前には、施術室内を清潔にする
・お客様の更衣室が、整理整頓されているかを確認する
・施術室には、施術中のお客様以外の人をみだりに出入りさせない
・エステティシャンは、施術室では着替え、喫煙、食事をしない
身だしなみ
・エステティシャンは、常に自分自身を清潔に保ち、体臭や口臭などが無いように気を付ける
・化粧やヘアースタイルが、お客様に不潔感、不快感を与えないようにきちんと整える
・直接、お客様に触れる手は荒れないように手入れをし、爪は施術に支障のないように短く切りそろえる
・エステティシャンの手や指は、感染を防ぐため施術前後には洗浄、消毒を行い、お客様とエステティシャン双方の安全を守るように心がける
・清潔なユニフォームや靴を着用し、施術時には必要に応じて、清潔なマスクを使用する
器具、備品など
・器具や備品の安全性を点検し、正しく使えるように準備する
・施術に電気、ガス器具を使用するときは、使用前に十分にその安全について点検し、使用中も注意を怠らない
・医薬部外品、化粧品などの使用に当たっては、その安全衛生に十分留意し、適正に使用する
・皮膚に接触する気狂い、布片類、蒸しタオルは消毒済みのものをお客様ごとに使用し、使用は洗浄、消毒する
・皮膚疾患のあるお客様を施術したときは、施術終了後、使用した器具、備品などの消毒を特に厳重に行う
・皮膚疾患のあるお客様を施術したときは、施術終了後、使用した器具、備品などの消毒を特に厳重に行う
・お客様用の被布は、使用目的に応じて区別し、清潔なものを使用する
・施術に伴って生ずる廃棄物は、お客様ごとに片付け、廃棄物用の蓋付き専用ケースに入れて適正に処理する
〈殺菌、消毒〉
・滅菌:物質中のすべての微生物を滅減、または除去することで、いわゆる無菌状態にする方法です。
・消毒:対象となる微生物の数を減らすこと。必ずしもすべてを殺滅、除去することではなく、たとえ一部が生き残っていても、人体に害のない程度にまで数を減らし、その毒を消し去る方法です。
・殺菌:一般的な言葉として、単に微生物を殺す時に使われます
エステティック業では、理容、美容業などと同様に消毒と滅菌が行われます。
・除菌:微生を除去すること。手や野菜などを行う洗浄除菌などがあります。
・静菌:微生物を特定せずに、微生物の増殖を阻止すること。化粧品、医薬品の防腐剤、食品の日持ち向上剤などが、この方法によるものです
・制菌:微生物を特定して、微生物の増殖を阻止、抑制すること。院内感染の原因菌のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)と緑膿菌のみに対し、院内用の衣類に加工する方法です。
・抗菌:微生物の増殖を抑制すること。制菌、静菌は抗菌に含まれると考えることもできます。
〈消毒の方法〉
消毒には、物理的消毒法と科学的消毒法があります。
物理的消毒法とは消毒薬を用いずに、紫外線、蒸気、煮沸などの物理的現象によって、微生物を滅殺または減少させる方法です。
化学的消毒法とは、化学薬品を用いて全てまたは多くの微生物を滅殺、除去する方法です。
〈理想的な消毒〉
・人体に対する害が少ないこと
・短時間で微生物(病原微生物)を滅殺できること
・消毒の効果が持続すること
・消毒臭が少ないこと
・消毒する器具を汚したりしないこと
・安価であること
等が挙げられます。
1.紫外線照射による消毒
紫外線を照射して消毒する方法です。波長が254nm付近のものが強い消毒力を持つとされています。
・特徴
取り扱いが簡便
紫外線が直接当たっていない微生物に効果が無い
微生物の細胞分裂を不活化させ、増殖を抑える
栄養型細菌や酵母型の真菌に対しては有効だが、画法やカビに対しては不確実で、一部生存することがある
ガラス、金属性、クシ類などの小型の器具に適する
紫外線消毒器内の紫外線ランプで、85μW/cm2以上の紫外線を消毒物に20分間以上照射する
ガラス管の内部は消毒できない
紫外線は目、皮膚、粘膜に有害
器内の殺菌ランプや反射板などが汚れていると殺菌力が低下する
2.蒸気による消毒
蓋付き容器の底に水を張り、沸騰後、立ち上る蒸気に消毒物を当てて消毒する方法です。
蒸気の方が、煮沸よりも消毒レベルは高くなります。
・特徴
微生物は高温多湿の環境下に弱く、特に水分があると死滅しやすくなるため、熱湯により殺菌する
芽胞を除くとほとんどの栄養型細菌、結核菌、真菌、ウィルスを滅殺あるいは不活化する
タオル、布片類、ガラス、金属、陶磁器、木などの器具の消毒に適する
容器内の温度が80度以上になってから、消毒物を10分以上、湿熱に触れさせる
蒸気が良く当たるように、容器内の中ほどに消毒物を置き、直接、水滴がかからないようにする
合成樹脂製のものの一部には、変形するものがある
3.煮沸による消毒
沸騰している熱湯で消毒する方法です。安全で経済的なことが利点です。
・特徴
蒸気と同じ作用機序で、画法を除くほとんどの栄養型細菌、結核菌、真菌、ウィルスを殺滅あるいは不活化する
陶磁器、金属、繊維製の器具などの消毒に適する
沸騰してから、消毒物を2分間以上浸す
合成樹脂製のものの一部には変形するものがある
〈化学的消毒法の注意点〉
・消毒薬は化学薬品ですから、そもそもが人体にとっても害のあるものです。手が荒れたり、発疹などの過敏症が起こることがあります。作業をする時には、必要に応じて手袋、保護メガネ、保護マスク、保護衣を装着するようにします。
・消毒薬によって、対象とする微生物の適応、不適応、使用方法などが異なります。
・消毒薬では完全に殺菌することはできません。不完全なものをいかに有効に安全に用いるかに配慮することが必要です。
1.アルコールによる消毒
消毒用のアルコール類では、エタノール、イソプロパノールが広く用いられています。
エタノールは、80%前後に希釈した濃度のものが最も殺菌力が高く、イソプロパノールの濃度は50~70%が一般的です。どちらも無色透明、揮発性で特異臭があります。
毒性が低く、即効性のある消毒薬です。
あまり濃すぎると微生物の周りのタンパク質が先に固まってしまい、脱水が十分にできずに殺菌効果が減少してしまうため、80%の濃度が最も効果的と言われています。
・特徴
微生物のタンパク質の変性、代謝機構の阻害などによって殺菌する
芽胞を除く、ほとんどすべての微生物に有効
器具類の消毒、手指、皮膚の消毒などに適する
器具類は10分以上液中に浸す。器具の表面や皮膚は、液を含ませたコットンやガーゼなどで拭く
刺激作用があるので、損傷している皮膚やアルコールアレルギーのある人への使用は禁忌
合成ゴム、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具などには変質するものがある
引火性があるので取扱いに注意する
2.次亜塩素酸ナトリウム水溶液による消毒
次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌、漂白、防臭、防腐などに古くから使用されてきました。
家庭用に市販されている液体の塩素系漂白剤、殺菌剤のほとんどがこの製品です
塩素は独特のにおいを持っています。比較的短い時間で成分が揮発し、ほとんど残留性がありません。
・特徴
微生物のタンパク質の変性、酵素阻害、核酸の不活化などによって殺菌する
ほとんどすべての微生物に有効。低濃度でも即効性の殺菌力を発揮する
非金属器具やタオル、布片類などの消毒に適する
0.01~0.1%の水溶液(有効塩素濃度100~1000ppm)の中に消毒物を10分間以上浸す
塩素ガスが粘膜を刺激する為、手袋、保護メガネ、紙マスクを装着し、十分に換気を行う
また、容器には必ず蓋をする
酸性タイプの洗剤と混ぜて使うと大変危険
3.逆性石鹸水溶液による消毒
陽イオン性界面活性剤は、無色または淡い黄色みを帯びた透明な液体で、ほとんど無集です。毒性は低く、皮膚や粘膜への刺激性も少なく、金属やタオル、布片類の腐食性もあまりありません。
・特徴
細胞膜の損傷、タンパク質や酵素の変性などによって殺菌する
栄養型細菌、酵母型の真菌、一部のウィルスには有効だが、結核菌、糸状型の真菌、多くのウィルス、芽胞には無効
器具類やタオル、布片類の消毒、床、壁、家具などの消毒、手指、皮膚の消毒などに適する
器具類などは、0.1%の水溶液の中に10分間以上浸す
手指、皮膚の消毒には、0.05~0.1%の水溶液を使う
鉄と鉛は腐食しやすい
皮革製品は変質することがあるので使用しない
4.グルコン酸クロルヘキシジン水溶液による消毒
ほとんど無臭で、無色または淡い黄色みを帯びた透明な液体だが、商品は着色されています。毒性は低く、皮膚や粘膜への刺激性も少なく、金属やタオル、布片類の腐食性もあまりありません。
・特徴
細胞膜の損傷、酵素の阻害などによって殺菌する
栄養型細菌、酵母型の真菌、一部のウィルスには有効だが、結核菌、糸状型の真菌、多くのウィルス、芽胞には無効
器具類やタオル、布片類の消毒、手指、皮膚の消毒などに適する
器具類などは、0.05%の水溶液の中に10分間以上浸す
手指、皮膚の消毒には0.1~0.5%の水溶液を使う
塩素イオン、硫酸イオン高いものと希釈すると沈殿する為、これらを含む水道水などは希釈液に使えない
陰イオン界面活性剤(石鹸、一部の洗剤など)と一緒に使用すると沈殿して、効果が著しく低下するので混合しない
5.両性界面活性剤水溶液による消毒
1分子中に陰イオンと陽イオンを含むため、両方の殺菌力を備えています。
幅広いpH領域で殺菌の効果があります。無色または淡い黄色みを帯びた透明な液体で、ほとんど無臭です。毒性は低く、皮膚や粘膜への刺激も少なく、金属やタオル、布片類の腐食性もあまりありません。
・特徴
栄養型細菌、酵母型の真菌、一部のウィルスには有効だが、結核菌、糸状型の真菌、多くのウィルス、芽胞には無効
結核菌には、長時間接触させれば有効
器具類やタオル、布片類の消毒、床、壁、器具などの消毒、手指、皮膚の消毒などに適する
器具類などは、0.05%~0.2%の水溶液の中に、10分間以上浸す
手指、皮膚の消毒も同じ濃度
強い脱脂作用があるため手荒れを起こしやすい
〈消毒薬の希釈〉
・消毒液は1種類の濃度の製剤ではなく、複数の種類の濃度が市販されているので、元の濃度が何%であるか確認しておく必要があります。
・例えば、10%塩化ベンザルコニウム液で、0.2%逆性石鹸液2リットルをつくるとき、使用する原液の量(X)は
(10÷100×X)÷2000×100=0.2
・10%塩化ベンザルコニウム液40mlに1960mlを加えて作ります
〈綿布などの消毒の方法〉
・タオル、バスタオル、ガウン、シーツなどには次の消毒薬が適しています。
蒸気、逆性石鹸液、次亜塩素酸ナトリウム液、グルコン酸クロルヘキシジン液、両性界面活性剤
洗濯機などで洗剤洗浄、すすぎ後、蒸し器などの器内が80度を超えてから10分間蒸気にさらす
または次亜塩素酸ナトリウム液に10分間以上浸し消毒した後、洗濯する
血液の付着したものは廃棄するか、血液が付着した器具類と同様の洗浄および消毒を行う
白のタオル類の場合、次亜塩素酸ナトリウム200mlに10分間浸し、その後洗剤を入れた洗濯機で洗い、天日干しを行う
〈滅菌の方法〉
主な滅菌法には、加熱法(高圧蒸気滅菌、乾熱法)、照射法(放射線法、高周波法)、ガス法(酸化エチレンガス法、過酸化水素ガスプラズマ法)があります。
・特徴
加熱用は熱によって微生物(芽胞を含む)を殺滅する方法です
熱に強い器具などに適していますが、その効果は過熱を受ける温度と時間によって変化します。滅菌装置の内部全体(滅菌物の入った収納容器を含む)の温度や圧力が、設定条件に達したことを確認してから、滅菌時間を計測しなければなりません
ガス法は、加熱法では滅菌できない熱に弱いもの(ポリやビニール手袋、ガーゼや綿球、注射筒など)をガスによって滅菌する方法です
薬局で販売されているものには滅菌済みのガーゼや綿球があります
1.高圧蒸気滅菌法
圧力を高めると水の沸点が上昇することを利用して、通常、高圧蒸気滅菌装置(オートクレーブ)を使って滅菌する方法です。
・特徴
高温の湿熱により、微生物のタンパク質を凝固させて殺滅する。1回の操作で、芽胞を含むすべての微生物を殺滅することができる。
ガラス、磁器、金属、ゴム、紙、繊維製の物品、液状物など、高温、高圧、水蒸気に耐えるものの滅菌に適する
一般には、115~126度で15~30分以上、滅菌する。
滅菌物の状態に応じて、設定温度と時間を選択する。
115度 30分間
121度 20分間
126度 10分間
滅菌後は高温なので、冷えて乾くまで触れない
2.乾熱滅菌法
乾いた空気を加熱して微生物を殺菌する方法です。オートクレーブに比べて殺菌効果は落ちますが、大規模な装置を必要としない利点があります。
・特徴
高温の乾熱により、微生物のタンパク質を凝固させて殺滅する。ほぼすべての微生物を殺滅することができる。
ガラス、磁器、金属、繊維製の物品など、乾燥高温に耐えるものの滅菌に適する
160~170度 2時間
170~180度 1時間
190~200度 30分間
〈まとめ〉
・サロンの衛生基準
エステティック業界の自主的な衛生基準に基づいて衛生管理を行っている
常に施設、設備、器具、用具類などの衛生と管理を心掛ける
エステティシャンは、お客様はもとより、自身のためにも常に衛星を心掛ける
〈消費者庁の動向〉
私たちの健康、美容、医療の分野でのサプリメントは医薬品ではないため、ガンに効くとはいえない厚生労働省
消費者のための国民生活センターと連携して取り締まりをしている
エステティックサロンなどにおいて
体の名称、症状を連想させるワードは禁止されている
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