なぜ病人が減らないのか?・・・佐藤義之先生、免役講座
2012.1.21.(土) 13:30~15:00
第8回 『免疫講座』
テーマ 「近代西洋医学(医療)の光と影」
講師:日本橋清州クリニック 院長 佐藤義之先生
●30年前、癌で亡くなる人の数は、年間13万人であった、そして当時の医者の数も13万人
現在は、医者の数が30万人であるにもかかわらず、毎年癌で亡くなる人の数も30万人である
近代西洋医学は、飛躍的進歩を遂げたにもかかわらずなぜ病気になる人の数は減らず増えているのか?
その4つの理由
ⅰ)近代西洋医学は、病気を治すことからスタートしている
病気から始まる医学、医療ではなく、健康な状態から体を捉え、どうしたら健康が維持できるか?
どうしたら病気を出さずに済むかということを考えてこなかったところに大きな原因の一つがある
ⅱ)西洋医学は、病気を「悪」と捉え、この悪をいかに排除するか?という発想に立っている
実は病気の大半は、その体の条件、環境下での適応現象である
冬に収穫される白菜は、なぜ甘いか?
自らが凍らないように細胞レベルで考え、糖分を蓄えることで凍らないようにしている
人間も同じようにストレスや疲労を溜め込み絶えず体が酸性に傾くような生活をしていたり、
体を冷やすような生活を続けていると細胞レベルで考え、その環境に適応しようと異形細胞が生まれ
やがてガン化してくる
ガン細胞は、低体温、酸性体質に適応して生まれてきたものである
病気の原因は人間の外にあって、人間に悪さを仕掛けてくるという考え方である
人にカゼをうつされると
「あいつ、俺にカゼをうつしやがって!」と怒るが
本来は外から入ってくる細菌やウイルスに対する免疫力を落としてしまっている自分自身に原因があるとは誰も考えない
自らの免疫力を下げてしまっている低体温や酸性体質のことを自覚していないところに本来の原因がある
ⅲ)近代西洋医学は細分化により、「臓器別医療」になっている
胃ガン患者から胃を摘出した医師が患者に言った言葉
「胃ガンの胃を全適しましたからもう胃ガンの心配はありません」と・・・
確かにそうかもしれないが、胃ガンを患う人は異型細胞を取り除くリンパ球の働きが低下している訳であるから同様に他のガンが発生する確率も高く
きめ細かいヒアリングを通して生活習慣についてのアドバイスが必要であるが
殆んどそのことがなされていない
ⅳ)最後の要因は「文明、科学への委任」である
現在、99%の細菌は抗生物質で除去できます
我々は文明が発達して、いろいろなことが解決されると、不可能なことはないような錯覚に陥ることがある
今、解決されないことも、いずれ文明が発達すると解決されるであろうと思うのである
そうすると病気になってから科学に頼っても十分間に合うのではないかと思ってしまうのである
そこには何とか病気にならないように自ら気をつけようという意識はない
しかし、長年の生活習慣の影響を科学の力で短期間に解決しようと思ってもそれは無理な話である
我々もそろそろ現在の医療の延長線上に本当の健康はないということに気づいてもよい頃である。
(佐藤先生手作りのレジュメから抜粋)
佐藤先生自身の生い立ちが、病気の本質を捉えようとする洞察力の源泉になっているのだと
いつも身近でお話しを聴かせていただいて感じます
ご両親も兄弟もガンに罹患され、先生ご自身も先天的に大腿骨骨頭に障害をもってお生まれになりました
小学校時代は車イス生活、何回かの手術を受けられ、塩原温泉で療養されたりと健康のありがたみを子供の頃から身をもって経験されてきたドクターです
西洋医学を学ばれたドクターでありながら、
「木を見て森を見ず」という医療に疑問を感じ、
体と心を全体的に捉え、大自然と調和しながらどう生きるべきか?
ということを教えてくださいます
国ももっと予防医学に力を入れるべきですし、
私たち一個人も病気は「自己責任」という自覚を持たなければ
今後も到底病気は減っていかないでしょう!
今日の先生の講義からそのことを改めて気づかせていただきました
●第1回 『ガンにならない生き方』
●第2回 『ガンにならない生き方』
●佐藤先生を囲んでの座談会