玉川温泉 『免疫講座』
佐藤義之ドクターによる『免疫講座』
「血流を考える」
2011.8.20.(土) 16:00~17:00
@玉川温泉 湯治館 そよ風
ガンから身を守る大元は免疫細胞の働きにある。
その免疫細胞は、骨髄の幹細胞でつくられ血液にのって全身の隅々に運ばれるという仕組みになっている。
従って、ガンにならないためには、全身の血流が良いことが絶対条件となる。
ところが現代人は、加齢や冷え、姿勢、食事の内容、血管や筋肉の衰えなどが複合要因となって血流が滞っている人がほとんどである。
※文明が発達し、便利になると人は、どんどん動かなくなる。そして血流を悪くしている。
ガンにならないためには、全身の血流を促すことがポイントである。
《血管について》
●全身の血管の長さ 90,000km (地球2周り半)
●大動脈、大静脈の太さ 2,5cm
●毛細血管の太さ 0,006mm~0,008mm (6ミクロン)
●赤血球の直径 0,007mm~0,008mm (7ミクロン)
●立っている時は、血流は重力のため、約70%が下半身に集まる。
●ふくらはぎは、第2の心臓と言われ、どんどん降りてくる血液を受け止め、重力に逆らって心臓に戻すポンプの役目をしている。
《座ると下半身の血流はどうなるか?》
◆立っている時、細静脈の血流は、1秒間に8~10cm
◆座った瞬間、5cmに
◆座って30分経過すると、2,5cmに
◎長時間座っていると確実に血流は低下する。
※何気なくやっている脚を組むこともかなり血流を低下させる。
⇒エコノミー症候群 (成田空港で年間150件)
●下半身の血流低下が引き起こすもの
1.末梢の冷え
2.体温の低下
3.老廃物の排泄効率の低下
4.酸素および栄養分の供給低下
5.免疫力の低下
6.高血圧
◎ふくらはぎは、第2の心臓であり、「発電所」である。
●腓腹筋、ヒラメ筋の収縮で血液を心臓に戻すポンプの働きをする。
●階段の上り下りは、ポンプとしての役目が大きい。
●ふくらはぎの筋肉を運動によって使うと、体温上昇が速い。
《首に気配り》
●常に外気にさらされている首は、体温維持の上で最も重要な部分である。
●熱が最も逃げやすい場所で、低体温の原因の一つになる。
●体温は、自分でつくって、自分で維持するもの。
※体温をいかに逃がさないか。
※体温をいかに上昇させるか。
●首を冷やすとカゼを引きやすい。(床屋に行くとカゼを引く)
●寝る時もネックウォーマーを。
◎人間の頭の重さは、6~7kg (ボーリングのボール,Lサイズのスイカ)
●首はそれだけの重さを支えるだけでなく、脳と身体を結ぶ全ての神経、血管が集約、通過するスクランブル交差点である。またその周りを幾重にも筋肉が取り囲んでいる。
●昼はパソコン、夜はゲーム、前かがみの姿勢は、15分で首の筋肉を緊張させ、神経、血管を圧迫し、脳への血流量を低下させる。
●うつむいた姿勢では、まっすぐの姿勢に比べて約3倍の負担が首にかかる。
◎体温が35℃の時に、ガン細胞は最も活発に増殖することが知られている。そして、体温が高くなると増殖しづらくなり、39.3℃になると死滅する。
◎平熱とは、午前10時前後に測定した体温をいう。午前3~5時が最低体温、午後3時~5時が最高体温で、午前10時が一日の平均体温になる。
◎腹には、全身の70%の免疫細胞が集まっている。その中心が腸である。
◎腸内には、バイエル板と呼ばれる免疫器官をはじめとして、リンパ組織が集中している。ここが身体の免疫力の元になっている。この部分も冷えると機能低下する。
●第1回 『ガンにならない生き方』
●第2回 『ガンにならない生き方』
●佐藤先生を囲んでの座談会