アンチエイジングの鍵を握るミトコンドリア
ミトコンドリア:ヒトや動物の細胞の中で、エネルギーを作り出している細胞内小器官。
最近、あちこちで、また何人かのドクターからやたらと耳にするミトコンドリア
どうやら美容と健康の分野も行き着くところ
細胞内小器官という微細な部分にスポットが当たっているようです。
代謝、寿命、免疫という分野を研究していくと共通のキーワードとして
ミトコンドリアに辿りつくようです
要は、いつまでも若々しく元気でありたければ、この細胞内のミトコンドリアを増やし、
その機能がスムースに発揮できる環境を維持できるかというところがポイントのようです。
◇年に4回発行されるエンビロンの会報誌に
医師であり、エンビロンとパワープレートの総輸入発売元である
株式会社プロティアジャパン代表の戸澤明子社長が素晴らしいコラムを書かれていますので
ここで全文ご紹介したいと思います。
Tozawa's Colum
『ミトコンドリアの老化説』
老化は誰もが気になります。
加藤登紀子さんの歌詞ではないが、「この世に生まれてきたからには、戻ることはできない」。
そうだ、戻ることは決してできない。
そして、現代において、加齢は老化というイメージを大多数の人はぬぐいきれていません。
2006年、朝日新聞社から出版された、元NASAライフサイエンス部門責任者であり、
宇宙医学の開拓者として知られるヴァーニカス著
『宇宙飛行士は早く老ける?―重力と老化の意外な関係』の中で明かされた事実。
宇宙飛行士が成層圏を越えて無重力の環境におかれ、
滞在期間が長くなればなるほど、
人の体は萎えて老けて錆びてしまうことが明らかにされ、
老化現象は、無重力の環境下では加齢と関係なしに起こりうることも証明されたのです。
重力といえば、こんな実験もあります。
1週間~365日間寝たきりの状態が、全ての肉体にどのような変化をもたらしたのか。
言うまでもなく、実験が終わった段階で確実に歩くことすらできません。
地上で無重力に最も近い状態はいわゆる"寝たきり"で、長期になればなるほど、
骨密度、筋肉、血管、神経、成長ホルモン、皮膚を含め、全ての臓器が老化してしまいます。
そして、老化に伴う変性疾患にかかりやすくなります。
タイトルのミトコンドリアってなあ~に?
老化とどんな関係があるの?という点について。
若くて元気な25歳前後には、人は60兆個の細胞を保有していますが、
そのすべての細胞内にある小器官で各細胞に平均的に300~400個存在し、
酸素を燃料にして我々が摂取する栄養を燃焼させながら、
生命活動のエネルギー源を作るのがミトコンドリア。
その反面、最近健康食品などの販売PRとして流行語のように使われいる
"活性酸素=フリーラジカル"をも作るのがミトコンドリアです。
老化は、年数ではなくフリーラジカルの漏出で測るべきものだと言われます。
我々が老化現象として気になり始めるのは、筋肉、感覚器、脳神経細胞の退化。
ミトコンドリアは、人の臓器の些細なところから自らのフリーラジカルで自爆し、
再生できなくなるらしい。
じゃ、どうすれば良いの?
ここからは次の会報誌に移したいところですが、少しだけ最後に。
フリーラジカルを抑制すれば?
人間の体を錆びさせる酸化作用を誘発するのはフリーラジカルである事は明確。
でもでも、フリーラジカルは生命の維持に不可欠だといわれています。
確かに正常な人間は1兆~3兆個のフリーラジカルを誰もが作り出しているのは事実。
ミトコンドリアで生成される生命活動のエネルギー物質(ATP=アデノシン三リン酸)の量と
一定のフリーラジカルは、健康な細胞の維持にバランスをとっているということなのか。
最近の科学の情報では、ミトコンドリアの造成をするにはまず適正な運動が不可欠である。
体を動かしながら、あえて言うと人体に重力をつくりながら「ミトコンドリアよ増えて!」
と叫びなさいといっている科学者、これは解りやすい。
もちろん、抗酸化物質のバランスのとれた補給は大切です。
アメリカの運動生理学者Karpovichは「我動く、故に我あり」という名言を残し、
人間生活にとって運動の果たす重要性を指摘している。
そのことを、筑波大学人間総合科学研究科教授・田中先生の著書
『健康スポーツ科学』で読んだとき、私はミトコンドリアを連想しました。
以上
次回のコラムが待ちどおしい私です!