第15回 メディカルハーブセミナー&試飲会
2010.11.25.(木) 19:00~20:30
エルクレスト代々木公園店 セミナールームにおきまして
日本メディカルハーブ協会理事で
薬剤師の渡辺肇子先生によります
「メディカルハーブセミナー&試飲会」が開催されました
今月のテーマは「メディカルハーブで冷えと痛み対策」です
《冷えとは》
冷え症
◇西洋医学には「冷え性」という病名はない
◇「冷え性」とは、特別な病気がないのに手や足が冷えるもので、
はっきりした病名ではないため、西洋医学では適切な対応ができない
◇冷え性とは、単に身体が寒いという状態だけを指すのではない。
一般には、下半身が冷えたり、身体の上下の温度差を調節できなくなった結果の状態と考えられる
◇ストレスを感じると交感神経が優位になり、筋肉の緊張が高まって血管が収縮し、血液の流れが悪くなる原因となる病原微生物の多くは、飛沫感染により広がる
漢方で考える冷え
◇冷え性の悩みは、女性に多く見られる
◇消化器が弱い、水分代謝が悪い、婦人科系器官が弱い、冷えとのぼせが混在するなどのタイプがある
◇『気血水』は人体の構成と生命活動に不可欠な物質であり、漢方ではこれらの状態を把握し、証を導き出す
◇気は人体の構成と生命活動のもっとも基本となるもの。推動作用、温煦作用、防御作用、固摂作用、気化作用がある
◇血は身体の構成と生命活動を維持するための基本物質のひとつで、全身に栄養を供給し、潤すはたらきを持つ。精神活動のおもなきそぶっしつでもある
◇水は体内にある正常な水分のことで、各臓器、組織、器官内の体液と分泌物を含む。全身を潤して栄養を与え、運輸、代謝、排泄に関わる
《痛み》
痛みとは
◇痛みには、体部痛と内臓痛がある
◇痛い、という信号が、刺激のある場所から神経を通って脳に伝えられ、痛みを感じる
◇痛みの特色としては、主観的である、情動を伴う、刺激がたくさんある、疼痛物質が出ることがあげられる
◎本日試飲したメディカルハーブは、
ジャーマンカモミールとリンデンです
◆ジャーマンカモミール (学名:Matricaria chamomilla)
◇カミツレ
◇科名:キク科
◇使用部位:花部
◇作用:消炎、鎮静、鎮痙、駆風
◇適応:胃炎、胃潰瘍、月経痛、皮膚炎
・ピーターラビットの童話にも登場する世界で最も親しまれているハーブのひとつ
・心身をリラックスさせるとともに消炎作用を発揮するため、ストレスによる胃炎、胃潰瘍や不眠に用いる
・身体を温める効果があるため、冷え性や月経痛など婦人科の症状にも用いる
・ジャーマン種は甘く、ローマン種は、フルーティ-
・牛乳と相性が良いため、ミルクティーとしても広く飲まれている
◆リンデン (Tillia europaea)
◇科名:シナノキ科
◇和名:西洋ボダイジュ
◇使用部位:花部、葉部
◇作用:発汗、利尿、鎮静
◇適応:風邪、上気道カタル、高血圧、不眠
・あらゆる部位が利用できるハーブ
・ヨーロッパでは「千の用途を持つ木」として、珍重されてきた
・リンデンフラワーティーは、精神的なストレスを緩和するすぐれた鎮静効果があります
イライラして落ち着きのないときや、緊張や不安に満ちて眠れない夜に飲むとよいでしょう
・リンデンウッドティーには、すぐれた利尿作用があるのが特徴。
からだの中に水分や老廃物を排出するので、むくみの改善に役立ちます
・鎮静作用と利尿作用をもつことから高血圧に用いられる
・風邪のひきはじめに服用すると発汗を促して治りを早めます
・いずれの場合も作用が穏やかなので、お年寄りや子供にも安心して飲ませることができる
◎次回のメディカルハーブ試飲会は、12月16日(木)19:00~20:30
テーマは「生活習慣病予防Ⅱ」です
具体的には、忘年会シーズンですので、飲みすぎ食べ過ぎから肝臓をいたわったり、
糖尿病予防や血糖値のコントロールについて学べます
◆参加費無料
◆完全予約制ですので、担当スタッフかサロンまで直接、お申し込みください
※場所は、エルクレスト代々木公園店 セミナールームです
◇◆冷えと痛みに関連するとても参考になるコラムはこちらから◆◇