疲労の仕組み[健康]
(2015-02-24 00:37:38) by 中込慶一


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疲労を科学的に測ることは難しく、エネルギー消費量を測っても

疲労そのものとは言えません

したがって「疲れている」「疲れていない」といった認知の差も

必ずしも生理学的なデータとは一致しないのです


<画像:tiredness7098.jpg>


疲労しているかどうかは、身体各部から集まる膨大な情報をもとに

会議されて決められるそうで、まずは自律神経中枢である視床下部

感情の中枢である大脳辺縁系で補正されます

またこの時点では、疲労は明確に意識にはのぼっておらず

気分としての疲労の状態です

これがさらに進むと疲労として認知され、大脳皮質が休息を命じるのです


<画像:tiredness050.jpg>
〈疲労とは〉 

疲労は、痛み、発熱と並んで生体の3大アラームと言われ

身体にとって生命と健康を維持する上で重要な信号のひとつです

健常者における生理的疲労は、精神あるいは身体に負荷を与えた際に

作業効率(パフォーマンス)が一過性に低下した状態と定義されます

通常、休息を求める欲求と不快感(いわゆる倦怠感)を伴うことが多くなります

病者における疲労(病的疲労)では、悪性腫瘍や糖尿病、慢性疲労症候群のように

負荷の少ない状態でも慢性的な作業効率の低下や倦怠感を認めることもあります


〈疲労の分類〉 

・疲労部位による分類

 1. 末梢性疲労:末梢性疲労とは、脳以外の身体(末梢)すなわち筋肉などに由来する

疲労感覚を感じる状態です


 2. 中枢性疲労:脳が主体となって疲労を感じている状態です


・疲労の性状による分類

 1. 生理的疲労:基礎疾患のないもので、自然の状態で回復が可能な範囲で

活動量が休養のレベルを上回る場合に現れるものです


2. 病的疲労:癌、AIDS等の身体疾患やうつ病、睡眠障害等の精神疾患が存在する場合や

慢性疲労症候群等持続的な疲労を特徴とする疾患による疲労のことです

病的疲労には発熱、リンパ節の腫れ、記憶障害などの他覚症状を伴うこともあります

疲労すると男女共に違う特徴が出ます

男性は大抵疲れると無口になったり元気がなくなりますが

女性の場合はイライラしたり他人に八つ当たりをする等特徴がやや異なります


・疲労の症状

?主観的に認識できるもの、ただし個人差が大きい

倦怠感、やる気の低下、消耗感、興奮や緊張ができない

慢性化すると意志力、判断力、記憶力、推理力などが全て低下します


?客観的なもの

顔の表情、態度、姿勢に現れます

全ての動作が不活発で音響の識別力、皮膚感覚、反射機能の低下

胃腸の働き、消化液の分泌抑制、自律神経のアンバランスなどが生じます


しかし疲労は生きている証であり

「疲れるからこそ生きられる」「日々の疲れは元気の源」とも言われており

適度な疲労は、休息時にそれを回復させるために備わっている身体の機能が存分に使われ

身体の細胞を活性化させます



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〈疲労の予防、改善法〉 

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