セロトニンとなります
人体には約10?存在し、そのうちの約90%が小腸粘膜、血小板に8%
脳内の中枢神経系に約2%存在しています
体内では主に小腸にある腸クロム親和性細胞、および腸クロム親和性細胞様細胞が産生し
腸の蠕動亢進に働くため
消化管のセロトニンが過剰に分泌されると下痢になり、分泌が少ないと便秘になります
消化管で生成されたセロトニンの一部は血小板中に取り込まれ、血液凝固
血管収縮、疼痛閾値の調節(
下行性抑制)、脳血管の収縮調節などに働きます
一方、脳内の神経伝達物質として働くセロトニン(以下、脳内セロトニン)は
脳幹の縫線核ということころで合成されます
腸で生成されたセロトニンは血液脳関門(脳の血管にあるバリア)を通れないため
脳のニューロンに直接作用することはありません
前駆体である5−ヒドロキシトリプトファンは血液脳関門を通過しますが
種々の副作用を示すため、脳内セロトニンを増やすためには
栄養学的にトリプトファンの摂取が重要となります
また、Diksicらの研究によると、健常男性は女性より約52%脳内セロトニンを産生する能力が高く
セロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると
女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少するというデータがあります
脳内セロトニンを生成する縫線核群は、大脳皮質、大脳辺縁系、視床下部、脳幹、脊髄など
広汎な脳領域に投射しているため、脳内セロトニンが関与する生理機能は多岐にわたります