腹筋群は前腹部の壁と側腹部の壁をつくっており、様々な作用を持っています
?内臓の支持
腹腔内臓の重みは腹壁の下部に加わるので、特に内腹斜筋下部の横走線維によって
腹壁の下部は引き締められ支持されています
従って、腹壁の筋が弱いと、支持作用も弱くなり腹腔内臓とくに小腸が下垂して
前腹壁の下部(下腹部)が膨らんでしまいます
外腹斜筋の線維は腹直筋鞘をつくる筋膜を介して反対側の内腹斜筋の線維と連なっているため
左右両側の腹斜筋はコルセットのように腹壁を締めて支持しており、腰痛などよ防いでいます
?内臓の保護
腹壁に外力が加わると、筋の緊張が高まって内臓を保護します
また腹壁内面を被う壁側腹膜が腹腔内の炎症で刺激されると
その部位の腹壁の筋の緊張が高くなります
この現象は筋性防御と言われ、保護に役立っていると言われています
急性虫垂炎では、右下腹部に筋性防御が見られ
急性胆のう炎では右側の腹直筋の上3分の1部に見られます