椎間板の変性によって断裂部から髄核が脱出したり、椎間板そのものが脱出するものもあり
急性発症の多くは、重たいものを持つなど行為が誘因となります
発症当初は腰痛がひどく、体を動かすことが全くできないこともあります
1〜2日経過すると、腰痛が改善し、それに代わって圧迫された神経根の支配領域に
放散する下肢痛と痺れが症状の主体となります
大きな正中ヘルニアでは、両下肢の高度な感覚、運動障害
そして排尿障害(尿閉、残尿、力みによる尿漏れ)が急激に生じることがあります
慢性緩徐に起こる場合は、痛みは放散性の下肢痛というよりも
同一の姿勢を保持する(座位、立位、体を曲げた状態の保持)での腰臀部
下肢の重苦しい痛みという傾向があります
腰椎4,5番間の椎間板ヘルニアでは通常、L5の神経根が圧迫されます
これは腰椎4,5番間の椎間板のやや上方の高位で硬膜管から分岐した5番神経根が
同椎間板を横切って外側、尾側に下行するところをヘルニア腫瘤が圧迫するために起こります
第3,4番椎間板ヘルニアはL4神経根
第5腰椎、第1仙椎椎間板ヘルニアはS1神経根を圧迫します