脊柱の彎曲の重要性[ゆがみ、姿勢]
(2013-12-04 17:18:46) by 中込慶一


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ヒトの脊柱には生理的弯曲があり、それぞれ頸椎は前弯、胸椎は後弯

腰椎は前弯、仙骨、尾骨は後弯という形状になっており、横から見ると緩やかなS字を描いています



<画像:vertebralgsjhfcol_lat.gif>

ではなぜこのような湾曲があるのでしょうか

例えば人間に近い哺乳類であるゴリラは4足歩行であることから

弯曲はほとんどありません



<画像:gollila spine.jpg>
<画像:gollila spine2jpg.jpg>

ヒトは直立二足歩行をするため、スイカの大玉ほど重さのある頭部を

最も高い位置に置かなければならず、背骨は常にそれを支えなければなりません

また、走ったり、とび跳ねたりすることでその負荷は数倍にもなります

しかし、脊柱に生理的弯曲があることでその負荷に耐えることができるのです!


<画像:usain24.jpg>





その公式は、弯曲の数をXとすると

N(力、負荷)=X二乗+1で表されます

ヒトの体には正常では3つの弯曲があることから、Xに3をあてはめると

N=10となり10の負荷に耐えることができます

しかし、現代人はストレートネックと言われる

頸椎の弯曲が減少してしまっている人が多く見られます

またぎっくり腰を繰り返す人の腰椎の弯曲も減少しています

このような状態では、弯曲の数は3から2に減ってしまい

2を先程の公式のXに代入してみると、答えは5と耐えられる負荷は正常の半分

なってしまい、組織を傷めやすくなったり、コリなどを感じやすくなってしまうのです


<画像:adjustment.jpg>



このような弯曲の原因は様々ですが

先天的なものを除いて、考えられるのは日常生活における姿勢です

パソコンや読書などの姿勢が首を前に出すような状態になっていると

筋肉の緊張によってその状態が固定され弯曲が減少していきます


<画像:BPOFDW.jpg>


そして姿勢による脊柱への負担は、椎間板にかかる負担も増加させます

無重力状態を0%とすると、もっとも負担が少ないのは仰向けで寝ている時で約25%

立位では100%、正しい姿勢で座っている時は140%ですが

これが猫背の悪い姿勢で座っている時は180%になります

デスクワークでパソコンなど使っていると、画面を見るために自然と前かがみになってしまいがちで

腹筋がゆるみ、背筋は過度な緊張によってバランスが崩れ椎間板に負荷がかかりやすくなります


<画像:pid97865.jpg>

椎間板は、一日の重力負荷で内部に含まれる水分量が低下し、厚みが減少しますが

睡眠によってその厚みを回復させています

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